公務員がお金を借りるなら共済組合貸付や公務員専用カードローンをチェック
お金を借りたい公務員必見!共済組合貸付や公務員専用カードローンについて
公務員の方は職業面での社会的信用度が高いため、一般的なローンやクレジットを利用しやすい傾向にあります。しかしながら、「もっと有利な条件でお金を借りることはできないか」とお悩みの方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、公務員にとって有利な条件でお金を借りられる制度「共済組合による貸付金」や、「公務員専用のカードローン」についてご紹介します。突然お金が必要になること自体は、会社員や事業を経営する方だけでなく、公務員の方にも同様に発生する可能性があるものです。利用限度額や金利が公務員向けに設定されている「公務員のための貸金制度」をうまく活用して、より有利な条件でお金を借りられるようにしましょう。
また、「ともかく職場に知られない方法でお金を借りたい」とお悩みの公務員の方に向けた、耳寄りな情報もいくつかご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
共済組合貸付とは?
公務員の方には、高額な臨時出費が必要になったときのために共済組合による貸付金制度「共済組合貸付」が設けられています。
公務員として働いている方でも、この貸付制度についてはそれほど詳しくご存じでない方も多いかもしれません。しかし、賢く利用すればかなり有利にお金を借り入れることができます。
ただし、共済組合貸付は、銀行で取り扱っているフリーローンなどのように「資金使途が自由」なわけではありません。
共済組合の普通貸付は「生活上必要なもので、臨時的な支出を必要とするもの」に用途が限られている場合がほとんどです。
生活費の補填目的や遊興費、他の借入金の一本化、といった目的での利用は認められません。
具体的には、用途が自動車(マイカー)や不動産(住宅貸付など)、高額な家財などの購入に充てられる場合に利用できる貸し付けと覚えましょう。
共済組合貸付の種類
共済組合貸付には、いくつかの種類があります。
用途などに応じてどの貸し付けに申し込むかが変わってきますので、共済組合貸付の主な種類についてもあらかじめ確認しておきましょう。
一般貸付
先にもご説明した、自動車や家電など生活に必要な臨時の出費に際して利用できる貸し付けです。「車の購入」や「家財の購入」などにも一般貸付を利用できます。
限度額は月収の6倍程度が目安となっており、上限を200万円としている共済組合が多いようです。
住宅貸付
組合員が住宅(住宅併用型アパートも可)を購入する際に担保不要で利用できる貸し付けです。
借り入れの上限は組合員の在籍期間にもよりますが、最大で1,800万円ほどとされています。
教育貸付
組合員本人(免許取得など)や被扶養者などの家族が大学などに入学する場合の学費として利用できる貸し付けです。
上限は200万円からで、地方では800万円の共済もあります。
医療貸付
医療貸付では、組合員本人や被扶養者などの家族が医療を受ける際に必要な資金を貸し付けできます。
医療貸付の上限額は100万円ほどですが共済により300万円のところもあるようです。
これらの他に、結婚貸付、葬祭貸付、出産貸付、災害貸付、高額療養費貸付などがあり、それぞれ借入額の上限や償還回数の上限が定められています。
これらの種類に合致した目的(結婚や子供の進学など)があれば、その貸し付けを利用して優遇を受けられます。
共済組合貸付を利用するメリット
共済組合貸付は、一般的な金融機関のローンやクレジットを利用するよりも有利になるメリットがいくつかあります。公務員ならではのさまざまな強みがあるため、詳しく知ると共にメリットを見逃さないでください。
貸付金利が低い
共済組合貸付の金利は「実質年率1.26%(住宅貸付などは0.93%)」程度のものもあり、実に低金利です。
銀行や一般金融機関のローンよりも低い金利で利用できるだけでなく、借入金額にかかわらずこの金利が適用される点は大きなメリットといえるでしょう。
銀行や消費者金融では借入金額に応じて年利率が変わってくるケースがほとんどですから、共済組合貸付の利用がいかにお得かが分かります。
給料から天引きできる
共済組合貸付の償還(※1)は、銀行口座からの引き落としではなく直接給料からの天引きにより行われます。うっかり口座に移し忘れる心配も、たまたま残高不足になっていて引き落としがされなくなる心配もありません。
働いている限りきちんと返し続けることができるこの仕組みは、借りた側としても不安を減らすことができて便利なのではないでしょうか。
(※1)次の利用者に資金を還流するため返済を行うこと
職場で手続きできる
共済組合貸付の申し込みは、すべて職場内で完結できます。そのため、仕事が忙しいときでも無理をしてわざわざ金融機関などを訪ねる時間を作る必要はありません。
仕事やプライベートの時間を削らずに手続きを済ませられるなど使い勝手の良いところも魅力です。
繰り上げ返済の手数料が不要
共済組合貸付では、まとまった収入が得られたタイミングでの繰り上げ返済ができます。その際、繰り上げ返済にともなう手数料がまったくかからない点もメリットといえるでしょう。
一般的なローンで繰り上げ返済を行う場合、銀行口座などへ振り込む形での返済が主体です。繰り上げ返済で送金する金額は一般的に高額のため、振込手数料もかなり高額になってしまうケースが多いでしょう。まったく意識していなかった振込手数料が案外思ったより高額で、振り込むときにびっくりしてしまうケースも少なくありませんよね。共済組合貸付であれば、その心配は必要ありません。
抵当権の設定・連帯保証人の設定・保証料が不要(住宅貸付の場合)
共済組合貸付制度では、どの貸し付けを利用した場合でも抵当権の設定や連帯保証人の設定を行う必要がない他、住宅貸付を利用した場合には、フラット35と同じく一般の住宅ローンで必ずかかってくる「保証料」もかかりません。
例えば、とにかく気に入った土地の購入を共済で前年に購入、今年のボーナスで頭金がそろったので建物をフラット35(第一順位の抵当権)で購入、といったこともできるのです。
銀行などの住宅ローンでは保証料の高さがよく取り沙汰されますから、これがかからないことだけでも大きな強みでしょう。
土地の購入日(所有権移転登記日)がフラット35申込日の前々年度の4月1日以降であればフラット35で全額借り入れ(一本化)も可能です。
個人信用情報機関への登録がされない
クレジットやローンでお金を借りた場合は必ず「個人信用情報機関」へ借り入れの情報が登録されます。もし返済が何らかの理由で滞ってしまった場合には、その情報が今後の信用に影響を及ぼす場合もあるでしょう。
しかし、共済組合貸付は「これから働くお給料などを前借りすることと同等のもの」という認識のため、借り入れをしてもその情報が個人信用情報機関に登録されることはありません。
借入金が信用情報に影響する心配がなくなるため、より安心して借入申込ができるようになるでしょう。
公務員専用カードローンとは?
公務員がお金を借りる方法は、共済組合貸付制度だけではありません。用途などの事情があって別の手段でお金を借りたいという場合には、一般のクレジットやローンの利用が可能です。
公務員は「継続かつ安定した収入」という観点で、クレジットやローンの審査ではもっとも有利な職業といわれています。そのため、審査に通らないということはよほどの事情がなければまず起こりません。
しかし、せっかくの機会ですから、一般のローンよりも金利などで優遇制度がある公務員ならではのカードローンを利用してはいかがでしょうか。
ずばり、金融機関によっては、公務員専用のカードローンを取り扱っている場合があります。公務員専用カードローンは、一般のカードローンよりも金利が優遇される点が優れたポイントです。
もし「少しくらい金利が低くなってもそれほど変わりないのでは」と考えているのであればそれは大きな間違いかもしれません。
一般のカードローン | 金利10~15% |
---|---|
公務員専用カードローン | 金利4~8% |
上記のように、これだけ金利が違えば支払う利息が総額的にもかなり大きな差が出てきます。公務員であればぜひ利用したいカードローンといえそうですね。
ただし、公務員専用カードローンはどこの金融機関でも扱っているわけではありません。
主に各地の有力な地方銀行で取り扱っているケースが多いようですから、利用を検討している場合は地元にある地方銀行などを抜かりなくチェックしましょう。
公務員はなぜお金を借りるとき有利になるのか
公務員はローンやクレジットの審査にもっとも強く、共済組合貸付制度を利用すれば信用情報機関への登録もされないなど、さまざまな優遇条件がそろっている職業といわれています。
ここでは、公務員はなぜローンやクレジット、キャッシングなどでどれほど優遇されるのかをご紹介します。
安定した収入がある
「収入が安定していることは、一般的な会社員などのサラリーマンも同じ」と思いがちですが、サラリーマンは勤務先の業績次第で給与やボーナスが多くなったり少なくなったりするという変動リスクを常に抱えています。
しかし公務員の場合は、本人に何らかの問題があって減給などの処分がされない限り、給与が以前と比較して少なくなることはほとんどありません。
解雇されない
サラリーマンはどのような方でも会社の都合で解雇されるリスクを抱えていますが、公務員にはそのようなリスク、つまり解雇されることがまずありません。
もし体調を崩して休職をする事態が起こったとしても、その期間にともなって雇い止めがされることはないのです。
公務員が職場にバレずにお金を借りるには
大抵のローンの審査はクリアできるといわれている公務員ですが、実際に公務員として勤めている方の場合「職場にお金の借り入れを知られたくない」「家族に知らせずにお金を借りたい」と思うことも少なくないでしょう。
共済組合貸付制度は公務員にとっては非常に有利でありがたいお金の借り方といえますが、家族や職場には確実にお金を借りたという情報が知られてしまうという1番のデメリットがあります。
ここでは、公務員が職場に知られずにお金を借りる方法についてご紹介します。
【1】通常のローンなら職場にバレにくい
職場にバレる可能性をゼロにできるわけではありませんが、一般的なクレジットやローンの利用は「個人名での職場への在籍確認電話」がされるだけなので、用件や会社名を直接的に職場に知られることはありません。
職場だけでなく家族にも知られたくないという場合には、利用明細を文書で郵送する形にせず、Web上で確認できる状態に変更しておくことも大切です。
【2】パソコンやスマートフォンからローンの申し込みをする
郵送や窓口でローンなどの申し込みをすると、仕事中に抜け出して銀行などの窓口へ行くことになり、後でお金を借りたことがバレてしまう可能性も多くあります。
Web上で申し込みを完結できるローンを選び、パソコンやスマートフォンから申し込みを済ませる方法がおすすめです。
【3】電話連絡不要のローン会社を利用する
お金を借りるときは職場に必ず在籍確認の電話がかかってくるものです。しかし、最近では在籍確認の連絡を省略できるキャッシング・ローン会社もあります。
必須とされているはずの在籍確認連絡がない理由は、それらのローン会社では在籍確認を「協会・組合健康保険の保険証コピー提出」で代用しているからです。
国民健康保険(国保)などに加入している方の場合は電話確認が必要となってしまいますが、公務員の方は共済組合の保険証をお持ちですからまず問題ないでしょう。
電話連絡不要のローン会社を利用する際の注意点
「電話連絡なし」「Web完結」と銘打っているクレジット・ローン会社でも、通常通り申し込みを済ませただけでは職場に在籍確認の電話連絡が来てしまうことがあります。電話連絡をしてほしくない場合にはその意思表示がポイントのため、必ず申込時にその旨要望を伝えましょう。
また、電話連絡なしとうたっている大抵のローン会社は、大抵の場合申し込みの段階で職場へ電話で連絡して良いかどうかを確認する項目を設けているため、そこへの記入を忘れずに行うことも大切です。
【4】利用後に支払いの延滞をしない
見落としがちな点ですが、利用後の返済で延滞があった場合、自宅や職場に支払いに関する電話連絡が来る場合があります。そうなれば確実にお金を借りたことが知られてしまうため、利用後も延滞なく支払いを行うことが大切です。
共済組合貸付制度や公務員専用カードローンはよく検討して賢く利用しよう
今回は、公務員の方がお金を借りたいときに利用できる「共済組合貸付制度」や金利が優遇される「公務員専用カードローン」、そして公務員の方が職場に知られずにこっそりとお金を借りるコツについてご紹介しました。
公務員は共済組合貸付制度が利用できるだけでなく、銀行やクレジット会社、消費者金融に至るまで金融機関がもっとも信用している職業です。しかしそれゆえに、公平・公正を問われる職種でいつでも品行方正が求められるという価値観を気にするあまり、体面を重視してあまりお金を借りるようなことはしたくないと我慢してしまう方もいらっしゃるでしょう。
せっかく公務員ならではの有利な条件がこれだけ整っているわけですから、共済組合貸付制度や公務員専用ローンはよくよく検討して賢く組み合わせて利用するという選択肢がライフプランを実現していく上で必要となるかもしれませんね。
ファイナンシャル・プランナ-、CFP®、GLGカウンシルメンバ-
FP1-オフイス21 代表(http://fp1-office21.com/)
ライフプラン&マネ-に関するコンサルティングから金融・財務など法人まで、コンサルティングを行う。全国信用組合月刊誌、みずほリサーチ&コンサルティング専門書、そのほか「一般・経営者」向けコラムなど原稿執筆実績あり。
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