公共料金の支払いはクレジットカード・口座振替・コンビニ…どれがお得?
クレジットカードやコンビニでの支払いも可能!公共料金のお得な支払い方法は?
公共料金とは、一般的に電気代やガス代、水道代、固定電話代などを指します。定期的に発生し、必ず支払わなければいけない費用です。そんな毎月のお金をお得に支払うことができたら、うれしいですよね。
とはいえ、支払料金の金額によっても、どの方法がお得なのかは異なります。また、クレジットカードでも会社によって違いがあるので注意しましょう。今のあなたの生活に合ったものにすることが、賢い選択となります。
今回は、公共料金の支払い方法について、クレジットカード、口座振替、コンビニ支払い、金融機関の窓口支払い、インターネット支払いのどれがお得なのか、それぞれのメリット・デメリットを併せてご紹介します。
公共料金をクレジットカードで支払う
公共料金をクレジットカードで支払う場合は、まずキャンペーンがないかを確認しましょう。
クレジットカード会社では、毎月発生する公共料金の支払いは、確実な収入源となるため、公共料金の支払いに関するキャンペーンを行っていることがあります。
キャンペーン中だとポイントが加算されることがあるため、まずはお使いのクレジットカードでキャンペーンがないか確認してみましょう。
新しくクレジットカードを作って公共料金を支払う場合は、ポイント還元率が高いもの、ポイントが使いやすいものを選びましょう。せっかく貯めたポイントは有効期限が切れて使用できなくなってしまっては意味がありません。 もし、ポイントの使用を忘れてしまいそうな場合は、クレジットカードでの支払いを1つのカードにまとめることをおすすめします。なお、すべての公共料金をクレジットカードで支払えるわけではないため注意しましょう。
クレジットカード支払いのメリット
公共料金をクレジットカードで支払うことで得られる最大のメリットは、ポイントが付くことです。
例えば、利用額に応じて0.5%程度のポイントが付く場合について考えてみましょう。
1カ月に1万円の電気料金をクレジットで12カ月支払った場合には、ポイントは600ポイント貯まります。1ポイント1円として使用できる場合は、600円分の買い物ができるようになるのです。
ポイント還元率が1%の場合は、1,200ポイントも貯まるため、たかがポイントとばかにはできません。
さらに、クレジットカード支払いにすることで、公共料金の支払い時期を遅らせることが可能です。現金払いの場合はすぐに支払う必要がありますが、クレジットカード支払いだと1カ月から2カ月後に口座から引き落としされるため、お金の準備が難しい場合に役に立つかもしれません。
ただし、公共料金がポイント付与の対象外でポイントが付かない場合や、ポイントの還元率が上記の例よりも低い場合もあります。
クレジットカードで支払うことが最適かどうかはしっかり確認を取ってから決めましょう。
クレジットカード支払いのデメリット
公共料金の支払いにはクレジットカードが利用できないものも多いため注意しましょう。
また、口座振替では公共料金の割引をしている場合がありますが、クレジットカードでの支払いの場合、割引は適用されません。さらに、クレジットカードでの支払いは、実際に財布からお金を出して支払うわけではないので、お金が減っていく感覚がわからなくなる可能性があります。
また、クレジットカードの引き落とし日に口座にお金がなく、支払いが遅れた場合、信用情報にネガティブな記録が残ってしまいます。
信用情報が低下すると、新しいクレジットカードを作るときや、クレジットカードの利用限度額を増やしたいときに、審査に影響を及ぼすので注意しましょう。
公共料金を口座振替で支払うのはお得?
引き落とし金融機関の口座番号を登録して、そこから毎月自動で公共料金を引き落とす口座振替は、以前から利用されている一般的な支払い方法です。
以前は、記入した用紙を窓口まで持っていき、手続きをする必要がありました。しかし、現在では柔軟な対応が可能となり、会社によってはインターネットや郵送での受け付けも行っています。
ただし、口座振替の手続きが完了するまでには1~2カ月程度かかることがあります。その場合には、口座振替の手続きが完了するまで、郵送されてきた振込用紙での支払いが必要です。
口座振替のメリット
振込用紙を利用して支払うことに比べると、自動で引き落としてくれる口座振替は毎月の手間がかかりません。また、うっかり支払いを忘れてしまうこともなく安心です。
さらに、会社によっては口座振替の割引制度があります。これは、口座振替してもらうことで利用者の支払い忘れを防ぐ狙いがあります。ただし、引き落とし予定日に銀行の口座に残高がなく、引き落としできない場合は、割引が適用されない場合があるため注意しましょう。
クレジットカードのポイントと口座振替の割引制度を比較する際は、使用額によって判断します。例えば、口座振替の割引が50円、クレジットカードのポイント還元率が0.5%の場合で比較しましょう。
公共料金の支払い方法として口座振替を使用すると、割引額は1年間で600円です。クレジットカードの場合、毎月1万円使用とすると、1年間で12万円になるため、ポイントは600ポイント貯まります。
従って、1万円未満の使用であれば口座振替のほうがお得です。
毎月固定された金額ではない場合でも、おおよその見当をつけて計算してみてください。
口座振替のデメリット
口座振替のデメリットとしては、利用額が大きくてもクレジットカードのように、割引額が増えるわけではないこと、クレジットカードと同様に、現金で支払っているという実感がないため、使いすぎてしまう恐れがあることです。
また、口座を変えたい場合には再度変更届を出す必要があるため、コンビニなどで振込用紙を使用して支払うよりも手間がかかります。
クレジットカードも使える?コンビニでの公共料金の支払い
自宅に郵送されてきた公共料金の振込用紙を利用してコンビニで支払うことができます。
クレジットカードや口座振替を選択する場合でも、手続きが完了するまでは振込用紙で支払う必要があります。振込用紙で支払う場合、支払い方法は現金だけではありません。実は、振込用紙でお得に公共料金を支払いする方法があるのです。
コンビニ支払いのメリット
コンビニ支払いのメリットは、何と言っても手軽さです。nanacoやファミマTカードを利用すれば、実質的にクレジットカード払いにすることも可能で、お得にポイントが貯められます。
例えば、ファミマTカードの場合、ファミリーマートで支払いをすることで、お得にポイントが得られます。通常、振込用紙ではクレジットカードでの支払いはできませんが、ファミマTカードであればクレジットカードでの支払いが可能です。
セブンイレブンでは電子マネーのnanacoで、公共料金の振込用紙で支払いができます。
ただし、nanacoで普通に支払ってもnanacoポイントは付きません。クレジットカードからnanacoにチャージ(クレジットチャージ)した場合にクレジットカードにポイントが貯まります。
また、セブンカード・プラスなどのクレジットカードの場合は、クレジットをチャージすることで、nanacoポイントが貯まります。もちろんクレジットカードのポイントも同時に貯まるので、2倍お得になるでしょう。
コンビニ支払いのデメリット
コンビニ支払いのデメリットとしては、ポイントが付くクレジットカードが限られていることです。ファミマTカードの場合は、ファミマTカードを作る必要があります。
クレジットカードの数が多くなってしまうと、ポイントが分散してしまったり、それぞれの利点をうまく活用できなかったりするため注意しましょう。
nanacoへのチャージのデメリットとしては、ネットで事前にnanacoへクレジットカードの登録をする必要がある点です。
また、クレジットカードによってはポイントの還元率が異なるため、事前に確認しておくことをおすすめします。
公共料金を金融機関の窓口で支払うのはお得?
金融機関の窓口から公共料金を支払うことが可能です。自宅に郵送されてきた振込用紙を持って、金融機関に直接出向き支払いを行います。
金融機関の窓口支払いのメリット
金融機関の窓口支払いのメリットは、お金をしっかり支払ったという実感と安心感です。
同じ振込用紙での支払いでも、コンビニで店員さんに支払った場合と比べて「公共料金をしっかりと納めている」という実感が持てます。
また、ATMでお金を下ろしたり通帳記入をしたりするなど、金融機関での用事を一緒に済ませることも可能です。
金融機関の窓口支払いのデメリット
金融機関の窓口支払のデメリットは、受付時間が短いことです。平日の午前9時から午後3時までに支払いをする必要があるため、社会人にとっては難しく感じる方がいるでしょう。
また、受付番号を取って長時間待つこともあるため、支払う際には時間の余裕が必要です。
公共料金のインターネット支払いはお得?
インターネットバンキングやモバイルバンキングでは、実際に金融機関に行くことなく、支払いの手続きが可能です。
大手銀行のインターネットバンキングが有名ですが、店舗を持たずにインターネットだけで取引をしている銀行も存在します。なお、店舗を持たない銀行では、振り込みやATMの手数料が割安な傾向があります。
インターネット支払いのメリット
インターネットバンキングでのメリットは、自宅からでも職場からでも振り込みの確認ができることです。
金融機関に行って通帳記入をする必要がないため、忙しい社会人の方にとってはありがたいサービスではないでしょうか。
また、インターネット支払いでは、口座振替の割引も受けられます。
インターネット支払いのデメリット
インターネット支払いは、クレジットカードや口座振替の支払いと同様、実際にお金が動いているのを実感しづらいことがデメリットといえます。
クレジットカードは2番目!?公共料金の支払いでもっとも選ばれている方法は?
NTTスマートトレードが2012年に行った調査結果のデータによると、公共料金の支払い方法は、口座振替を選択している方がもっとも多いようです。
水道料金は62.5%、電気料金は48.1%、ガス料金は43.4%、電話料金は42.2%、NHK受信料は42.5%もの方が、口座振替を利用しています。
口座振替に次いで利用者が多かったのは、クレジットカードによる自動引き落としでした。電気料金は35.4%、電話料金は38.9%、ガス料金は26.4%、NHK受信料は25.9%の方がクレジットカードを利用しています。 |
公共料金の支払いにはクレジットカード支払いがおすすめ
今回は、公共料金の支払い方法について、クレジットカード、口座振替、コンビニ支払い、金融機関の窓口支払い、インターネット支払いのどれがお得なのか、それぞれのメリット・デメリットを併せてご紹介しました。
利用者数が多いのは圧倒的に口座振替のようですが、金額が大きくなると、クレジットカード払いのほうがお得になるケースが多くあります。今まで、すべての公共料金を口座振替で支払いしていたのであれば、支払い方法を見直すことでお得な発見があるかもしれません。
人は最初にやった手続方法をそのまま継続したくなるものです。しかし、最初に手間はかかりますが、その後はずっとお得に生活できることを考えると、1度支払い方法を見直してみるのも良い選択なのではないでしょうか。
支払金額が少なく、口座振替の割引を利用できる場合は、口座振替による支払いがおすすめです。しかし、支払金額が多い場合は、口座振替の割引よりも、クレジットカードで支払ってポイントを貯めたほうがお得なため、公共料金の支払いは、クレジットカード支払いをおすすめします。
ただし、利用するクレジットカードにより、公共料金のポイントの付き方が異なるため、事前に確認しましょう。
また、ポイントには有効期限があります。お得にポイントを貯められても、使用できなければ意味がいないので、貯まったポイントは忘れないうちに使用しましょう。

ファイナンシャルプランナー AFP/富田FP事務所 代表
ゴールドマン・サックスでの勤務経験のある独立系ファイナンシャルプランナー。
防衛省陸上自衛隊、国内大手電気会社、外資系証券会社、独立系コンサルタントの経験を経て、2007年(株)フォーチュンフィールドを設立。富田FP事務所所長として、資産運用や家計の見直しセミナー、コンサルティング業務、マネー情報に関する執筆活動を行っている。設立から12年、「家計と企業財務の健康促進パートナー」をモットーに顧客の資産形成および収支改善に向けアドバイスを行っている。
著書:『子育てママのためのお金の教室 実況中継』、『「稼ぐFP」の作り方:ネット社会を生き抜く新しいFP戦略とは』
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