海外でお金を借りるなら海外キャッシング!カードローンは使えるの?
海外でお金を借りる際に便利な海外キャッシング
海外旅行やビジネスで海外に行く場合、できる限り現金は持ち歩きたくないと思う方は多いでしょう。とはいえ、旅行では現金しか使えないお店に行く場合もあるかもしれませんし、ビジネスでは資金が必要となる場合もあるかもしれません。現金はあまり持ち歩きたくないけども、どうしてもまとまったお金が必要な場合にはどう対処すれば良いのでしょうか。
ここでは、海外でお金に困った際に便利な海外キャッシングについてご紹介します。カードローンも含めた、海外におけるお金の借り方を見ていきましょう。
海外でお金を借りる必要があるのはどんなとき?
まず、海外でお金を借りる必要があるときがどんな場合か考えてみましょう。その状況により、どう対応すべきか方法はいくつか考えることができるかもしれません。
海外でお金が必要になると思われる場面としては、以下のようなケースが想定されます。
予定よりもお金を使いすぎてしまった
もともと考えていた予算よりも多くお金を使ってしまい、旅行中にお金が足りなくなるということはよくあることです。特に飲食代やアクティビティ代などは、旅行の楽しさも相まって後先を考えずにお金を使ってしまうかもしれません。
また、海外でよくあるトラブルネタとして、飲食店などで法外な請求をされるというケースがあります。相手の言語をこちらも理解して話せる場合は交渉の余地があるかもしれませんが、相手の言葉が分からない場合は、言われるがままにいわゆる「ぼったくり」にあう可能性もあるでしょう。
現金で支払う場合は特に、お金の使いすぎの一因となりますし、クレジットカードを利用して支払う場合は帰国後に気づくといったケースも考えられます。
さらに、カジノにつぎ込むなど海外ならではの雰囲気の中、気持ちが高ぶってお金を使いすぎることもあるかもしれません。雰囲気に流されやすい方や、ギャンブルが好きな方は気づいたら財布がすっからかんということもありえます。
ATMで引き出せない
「お金が足りないならば、ATMから引き出せば良い」、こう考える方もいるかもしれません。確かに、海外でも対応するキャッシュカードを利用できれば、お金を引き出すことが可能です。しかし、すべてのカードが海外で利用できるわけではありません。
海外対応していないといったケースや、カードの不具合が原因で利用できないこともあるかもしれません。この他、海外ATMの操作方法が分からず結局引き出せないといったことも想定されます。
また、利用したいお金が口座に入っておらず残高不足・限度額超過といった場合にもお金を工面できなくなるでしょう。
財布やカバンを紛失した・盗難にあった
最も慌てやすいケースが、財布やカバンを紛失した場合です。日本は世界的にも安全な国で、スリなどの盗難被害にあうことはあまりないため、普段から危機感を持っている方は少ないでしょう。
しかし、海外では治安が悪いエリアも多く盗難にあうリスクも高まります。油断している日本人は特に、スリなどの犯罪のターゲットになりやすいため注意が必要です。財布がなくなれば、その後の旅行が台無しになってしまいかねません。
一般常識として知っておきたいのが、現金やカードが海外で盗難にあった場合、海外旅行保険では補償の対象外である点。保険で何とかなると思っていても補償されないので、現金やカードの盗難には十分気を付けてください。財布が盗まれた場合には、財布自体は携行品損害として補償の対象になっても、中にあった現金やクレジットカードについては補償されません。
海外でお金を借りる方法
こうしたトラブルや失敗があると、気分も落ち込んでしまいますよね。しかし、いくら後悔しても無くなったお金は返ってきません。お金がない場合は、その後の行動に支障がでないように借りるなどの対応をしていくしかありません。
それでは、海外でお金を借りる方法にはどのような方法があるのでしょうか。
現地に友人や家族がいる場合
現地に友人や家族がいる場合には、事情を伝えてお金の工面を頼んでみてください。海外だからこそ身内や知り合いがいるときは頼りになります。理由が分かれば相手も貸してくれるでしょう。
トラブルが起きるか起きないかは別として、現地に行くから何かあったらよろしくといったことは前もって伝えておいた方がスムーズかもしれません。また、連絡先が変わっていないかどうか確認しておくと、いざという時に安心して連絡を取ることができるでしょう。
クレジットカードのキャッシング枠を利用する
次に考えたいのが、クレジットカードのキャッシング枠を利用すること。クレジットカードによるキャッシングが利用できる海外ATMでは、VisaやMaster Card、Diners Clubといった名前や、PLUS、CIRRUS、Pulseといったマークがついています。
駅やホテル、デパートなどに置いてあるため、意外にも多くの場所でお金を借りることが可能です。クレジットカードのキャッシング枠を利用する最も大きなメリットは、両替手数料がかからないことでしょう。
利用した日の実勢為替レートで計算されるため、どの通貨でも安心して両替を行うことができます。ただし、ATM手数料が数百円かかる場合があります(JCBやジャックス、三菱UFJニコスなどは海外ATM手数料が無料です)。
このように、便利なキャッシングを使えば良いのでは?と思うかもしれませんが、注意点もあります。それは、キャッシングは金利が高めにかかること。一般的に年利12%以上や15%以上といった金利がかかることが想定されます。そのため、早めに返済する、一括返済するようにしましょう。
もう一点、キャッシングには利用上限額があること。実は日本国内におけるキャッシング利用可能枠と海外(日本国外)におけるキャッシング利用可能枠とは別々に設定されています。そのため、利用可能枠が少ないといったこともありえます。
キャッシング利用者の返済能力が高いとカード会社が判断すれば高くなりますし、そうでない場合には低くなると説明できます。利用可能枠は利用者により異なるため、実際に利用してみたら数万円程度しか利用できなかったということもあり得るのです。
また、カードによっては、海外キャッシングの利用可能枠が設定されていない場合があるため、事前に利用可能枠があるのかどう問い合わせておいた方が無難でしょう。
その他、事前にキャッシング枠を増額したい旨をカード会社に相談することは可能ですが、その場合には審査が厳しくなることもあります。場合によっては全額対応できない場合もあるため、ご注意ください。
そして、そもそもアメリカン・エキスプレス・インターナショナルやビューカードに関しては、海外キャッシングが認められていないため利用できません。ビューカードに関しては、2009年3月末までに契約したカードは可能となっていますが、それ以降に作成された方は海外キャッシング機能がありませんので、別のクレジットカードを作成しておく必要があります。
海外でも利用可能なカードローンを利用する
この他、海外でも利用可能なカードローンを活用することも検討できます。ただし、海外で利用可能なカードローンは2018年11月現在ではアコムのみです。海外でお金が必要になった場合に備えておきたい方は、アコムのカードローンを作成しておくといざという時に役に立つかもしれません。
もう一点、お金を工面する方法としては、カードローンを利用するときに銀行口座に必要な金額を振り込んでもらう方法が考えられます。この場合には、振り込んでもらった銀行口座から海外でも引き出せるように、国際キャッシュカードを事前に作っておく必要があります。こうすることで、急な出費でも振り込まれた資金をもとに海外で引き出すことが可能となり、慌てることもないでしょう。
いずれにせよ、カードローンをもとに海外でお金を工面する場合には、事前に作成しておくことが必要です。さまざまなトラブル、状況を考慮して不測の事態対応できるようにしておくことをおすすめします。
キャッシングやカードローン以外の方法は?
こうしたキャッシングやカードローンは、そもそもカードを作成していないと難しく、またカードを自宅に置き忘れた場合などには海外で利用できません。キャッシングやカードローンが利用できない場合には、どう対応したら良いのでしょうか。
日本大使館でお金を貸してくれるってホント?
キャッシングやカードローンが使えない場合の方法として、日本大使館に助けを求めることが考えられます。
ただし、日本大使館だからといって、基本的には個人へのお金の立て替えなどは対応していません。もしかしたら、大使館勤務の職員の裁量で貸してくれることもあるかもしれませんが、期待しない方が良いでしょう。借りることができたらラッキー程度に思っておいてください。また、マナーとして、その後しっかり返済しお礼を述べることも忘れないようにしましょう。
こうした直接のお金の貸し借りはあまりないかもしれませんが、少なくとも大使館に行けば状況を打開するための相談には乗ってくれるでしょう。例えば、日本にいる家族からの送金を受け取り、それをもとに費用を工面することや、滞在費用を後払いにしてもらえないか交渉してもらうといったことは可能かもしれません。
特に、盗難などの被害でお金がないといった場合には相談されてみてはいかがでしょうか。
ただし、通訳として大使館を利用するといったことは基本できません。また、医療費の請求などに関して交渉をお願いするといったこともできないため、無理なお願いを大使館にしないよう配慮も必要です。
クレジットカードのデスクは助けてくれる?
クレジットカードをお持ちの方であれば、海外に行って困った場合にはカードの裏面に記載のある電話番号に電話すればなんとかなる。そう思っている方もいるかもしれません。
確かに、クレジットカードのデスクでは、海外でトラブルにあった場合などの手配を行ってくれます。例えば、クレジットカードやパスポートを紛失した場合における現地警察への連絡などはサポートとして助けてくれるでしょう。
また、ケガや病気の場合にどの病院に行けば良いかアドバイスしてくれたり、病院の手配をしてくれたりすることもあるかもしれません。24時間対応な点は助かりますが、果たしてお金を貸してくれといった相談には応じてくれるかといえば、結論はNOです。
さすがに、クレジットカードのヘルプデスクでも、クレジットカードの所有者にお金を貸すといったサービスは行っていません。あくまでクレジットカード会社に相談する内容は、紛失や盗難などであり、お金の貸し借りはありませんのでご注意ください。
現地のキャッシング業者は利用できる?
さらに考えられる方法が、現地のキャッシング業者を利用できないかということ。しかし残念ながら、海外旅行といった短期間の滞在の場合は、現地のキャッシングは利用できません。
海外在住で現地での信用情報がないと、クレジットカードを作ることはできないのです。そのため、現地の業者に借りるといった方法は検討しないことが無難です。
現地のクレジットカードを作りませんか?といった誘いがあった場合には、海外在住者でない限り、何か怪しい話だと疑うことをおすすめします。
海外キャッシングを利用するなら事前の準備を!
今回は、海外でお金を借りる場合には、どのような対処方法があるのかについてご紹介しました。現地に親族や知り合いがいる場合には、事情を話して後から返済するから資金を貸してほしいと頼んでみると良いでしょう。
しかし世界各地に信頼できる知り合いがいるという方はあまり多くないでしょうから、頼れる知人がいない場合には、クレジットカードのキャッシングやカードローンといった方法がおすすめです。
ただし、海外キャッシングやカードローンの海外利用は前もってカードを所有していなければ意味がないので、海外に行く前に海外利用可能なカードを複数枚所有しておくべきといえます。また、カードローンも併せて検討することで、お金の工面方法を何通りか考えておきましょう。
お金のことで困ったときに慌てず対応するためには、事前準備が重要です。海外旅行など海外に行く予定がある方はぜひ今回ご紹介した内容を参考にしてみてください。
CFP(R)認定者
スキラージャパン株式会社取締役、伊藤亮太FP事務所代表
慶応義塾大学大学院商学研究科 経営学・会計学専攻修了。学生時代にCFP®資格、DCアドバイザー資格取得。2007年11月スキラージャパン株式会社設立に参画。取締役に就任。またその後個人事務所として伊藤亮太FP事務所を立ち上げる。独立系FPとして、金融資産運用設計、ライフプランニング・リタイアメントプランニング・相続事業承継、保険見直し、金融機関等における講演など幅広く活動を展開、執筆業務も多岐にわたる。
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