クレジットカードをなくした!紛失・盗難に気付いたらすぐにやるべきこと
クレジットカードをなくしたらどうすればいい?カード紛失・盗難時にすべきこと
「現金とは別のもの」という認識で、つい気軽に持ち歩いてしまうのがクレジットカードです。しかし、カードであっても、なくしたり盗まれてしまったりするリスクは通常のお金と変わりません。利用限度額が設定されている以上、「クレジットカードを持ち歩くことは、数十万円の現金を持ち歩くことと同じ」という人もいます。そんなクレジットカードを紛失したり、盗まれたりした場合はどうすれば良いのでしょうか?
今回は、クレジットカードを紛失・盗難に遭った場合の対処法についてご紹介します。もちろん紛失や盗難を未然に防ぐことが第一ではありますが、万が一の事態を想定してどう行動すべきか、分かっているだけでも心強いはずです。これからカードを作る方や、カードの枚数を増やす予定のある方は、ぜひ参考にしてください。
クレジットカードの紛失・盗難時の手続き
まず、「クレジットカードが手元や自宅に見当たらない」と判明したら、すぐにおこなわなければいけないことがあります。紛失したのか盗まれたのかはっきりする前であっても、差し当たりここでご紹介する連絡や手続きは、すべて済ませておくことをおすすめします。できるだけ、カードをなくした当日のうちに以下のことをおこなってください。
クレジットカード会社へ連絡する
紛失に気付いたら、一刻も早くカード会社に連絡をしましょう。連絡をすると即時でカードの利用停止措置がとられるため、紛失後に何者かがカードを拾得しても悪用されるリスクを減らすことができます。「今日はもう遅いから明日に」などといっている余裕はありません。
カード会社では、24時間年中無休で受付をおこなっている専用コールセンターがありますので、可能な限りすぐに電話をしてください。
警察へ紛失届(盗難届)を出す
カード会社に連絡したら、次に警察へ紛失届(盗難届)を出しましょう。カードをなくした段階では、まだ紛失したのか盗難に遭ったのか分かっていない場合もあるでしょう。しかし、盗まれていなくても、あとで拾得されて悪用される可能性があります。
その被害額を保証してもらうためには、警察への届け出も必要になるため、届け出は怠らないようにしましょう。
紛失届・盗難届を出すことは、カードが盗難に遭った際の証明となることはもちろん、カードが悪用された場合に、被害額の補償を受けられる場合がある、というメリットもあるのです。
ちなみに、カードをなくしたときはカード会社への連絡同様、警察での手続きも早めにすることが肝心です。そのため、例えば東京にお住まいの方が旅行先の沖縄でカードを紛失した場合は、沖縄にある最寄りの警察署をすぐに訪ねて手続きをすることになります。
警察署によって異なる場合がありますが、警察で届け出をするときには以下にご紹介する項目について聞かれることが多いようです。
- 氏名、住所、年齢、連絡がとれる電話番号
- クレジットカードをなくした(と思われる)日にちと時刻
- クレジットカードをなくした(と思われる)場所(かんたんな地図を描いて示す場合も)
- クレジットカードをなくした(と思われる)ときの状況について
- 財布やバッグなどの荷物ごとなくした場合は、カード以外に何が入っていたか
上記のうち、氏名や住所などはもちろん、すべて正しく回答する必要があります。
しかし、「なくしたときの場所や状況」や「財布に入っていたカード以外のもの」などは、はっきりと覚えていないこともあるでしょう。その場合は、記憶があいまいであることを正直に伝え、覚えている範囲内で回答してください。正確に答えられなかったからといって、不利益を被ったりすることはないため、特に心配ありません。
手続きが終わったら、警察から「受理番号(受付番号)」を教えてもらえます。これが後々の処理においてとても大切になってくる可能性がありますから、忘れずに控えておくようにしましょう。
クレジットカード会社へ警察の受理番号を伝える
警察に紛失届を出したら、次に警察で教えてもらった「受理番号(受付番号)」をカード会社へ必ず伝えましょう。ここまでの手続きは、カードがないと分かった当日のうちにおこなうことをおすすめします。
クレジットカード会社へ連絡したあとの流れ
ここでは、クレジットカード紛失に際してカード会社に連絡したあと、カード会社がおこなってくれる対応の手順についてご紹介します。
紛失したクレジットカードの利用停止
「クレジットカードをなくした」とクレジットカード会社へ連絡を入れると、カード会社はほぼ即時で該当するクレジットカードの利用停止をおこなってくれます。つまり、この連絡さえ入れておけば、そこから先はなくしたカードを何者かに悪用されるリスクを完全に防止できることになります。
クレジットカードの再発行
カード会社へ紛失の連絡をすると、カード会社は持ち主が再発行を希望した場合は必ず、すぐに新しいカードを再発行する手続きを開始します。紛失連絡から数日以内には、新規カードの再発行手続きに関する書類が自宅に届きますので、必要事項を記入のうえで返送してください。
書類の返送後、新しいクレジットカードは1週間~10日ほどで自宅に郵送で届きます(期間はカード会社や受付のタイミングにより異なります)。
また、紛失前のクレジットカードで貯めていたポイントも、再発行後のカードに引き継ぐことができます。ただし、カード会社によっては自動でポイントが引き継がれず、手続きが必要な場合もあるため、必ず確認しましょう。
紛失したクレジットカードがあとで見つかったら
紛失したクレジットカードが、思わぬところから出てくるなどして見つかった場合、そのカードはすでに利用を止められていますので使うことはできません。読み取り部分にハサミを入れるなどして、カード会社へ返送するのが無難です。
紛失の連絡を入れてからカード会社が送付してくる書類の中に、たいていは旧カードが見つかった場合の返送用封筒が入っています。それを利用して、すぐに送り返せば問題ありません。
自動引き落としサービスの再手続き
新しいカードが送られてきたら、まずはカード番号などを再確認しましょう。
当然ですが新しいカードは、紛失してしまったカードとは番号が異なる、別のクレジットカード扱いとなります。
したがって、紛失したクレジットカードを、公共料金や携帯電話代の自動引き落としに使用していた場合には、これ以降引き落としがおこなわれなくなります。そのため、各種支払いの自動引き落としに関する手続きなどは、新規カードが届いてからやり直しましょう。ちなみに、クレジットカードを使った通常のお買い物は、新規カードが届き次第すぐにおこなえます。
カード紛失・盗難時にあわてないための準備
近年、紛失・盗難カードによる悪用の被害に関して、詳細に報じられる機会が増えました。「クレジットカードを携行することは、数十万円の現金を持ち歩くこととほぼ同じ」という言葉に、より現実味を感じている方も多いことでしょう。しかし、クレジットカードの場合、なくしてしまっても連絡1つで悪用を防ぎ、被害を最小限にとどめられる点が現金との違いといえます。
ここでは、カードをなくしたり、盗まれてしまったりしても焦らずに済むよう、日ごろから備えておきたいことについてご紹介します。
カード会社の電話番号をメモ
まずは、クレジットカードをなくしてしまってもすぐにカード会社へ連絡できるよう、カード会社が設けている紛失・盗難用の電話番号をメモして控えておきましょう。
ただし、荷物がすべて盗難に遭ってしまったケースなど、メモした番号の再確認も難しくなる可能性があります。その場合には、インターネットでカード会社のWebサイトを見て、番号を確認することができます。
また、海外旅行においては、カードを紛失すると殊更に困る状況です。そんなときは、手荷物とは別にしてメモを持ち歩くなどの工夫をしておくと良いでしょう。
暗証番号は推測されにくい番号を設定
クレジットカードには、必ず特定の暗証番号を設定することになっています。この暗証番号は持ち主が自由に定めることができますが、可能な限り他人が推測しやすい番号は避けたほうが良いでしょう。
紛失時の悪用リスクを防ぐためにも、自身の誕生日や電話番号、自家用車のナンバーや住所の一部など、個人情報や身辺にまつわるものと関連付けられる暗証番号に設定しないことが大切です。
利用明細書は常にチェック
クレジットカード本体と同様に、きちんと管理することが必要なのが、毎月届けられるカードの利用明細書です。これをきちんと確認していれば、カードの盗難や紛失にかかわらず何者かに不正にカードを利用された場合にも、発見が容易です。
また、クレジットカード会社でも、年中24時間顧客のカード利用状況をチェックしています。第三者の不正利用が疑われる履歴が見つかった場合には連絡が入りますが、自分で利用明細を確認したうえで用心しておくことに越したことはありません。
カード紛失・盗難時に注意したいこと
もしクレジットカードをなくしても、不正な利用に対して盗難補償が付いているので基本的には安心して大丈夫です。ただし、それは紛失に気付いた時点で正しく手続きをおこなったうえでのこと。
たいていの場合は、カード会社へ紛失の連絡を入れた時点で、その後の手順や注意点など説明してくれるでしょう。しかし、カードをなくした時点で気が動転してしまい、きちんと話を聞ける自信がないという方も少なくありません。
そのような状況に備えておく意味でも、「カードをなくしたと気付いたら何をするか」を、事前にしっかり頭に入れておくことが大切です。ここでは、クレジットカードをなくしたり、盗まれたりしたときの注意点についてご紹介します。
警察での手続きは必ずおこなう
警察での紛失届(盗難届)を出さなかったら、紛失したカードが盗まれるなどして第三者の不正利用の被害に遭った場合、盗難補償が適用されません。だからこそ、カードがなくなったら、「カード会社へ連絡」「最寄りの警察署で紛失届を出す」「届けの受付番号をカード会社へ伝える」といった3つのステップをすべておこないましょう。
カード会社の補償は紛失の届け出から60日前まで!
カードを紛失したり盗まれたりした場合も、不正利用に関する補償の適用には期限があります。
具体的には、紛失の届け出を出した日からさかのぼって「60日前」までが適用の期限となっています。
実際のところ、60日もの期間が過ぎてしまってから紛失に気付くケース自体まずないでしょう。しかし、カードの紛失や盗難に関することでは、一刻の遅れがその分リスクを生むと考え、すばやく行動することが肝心です。「60日」という期日にとらわれず、「自分のクレジットカードに何かあったらすぐに届け出る」という意識は徹底しておきましょう。
盗難補償の適用がされないのはどんなとき?
クレジットカードの盗難補償に関することは、カードを受け取ったときに同封される書類に記載された利用規約にくわしく書かれています。その中でも、カードの紛失・盗難によって不正利用があった場合の盗難補償について、把握しておいたほうが良いでしょう。
盗難補償が適応されないケースは、主に以下の5つです。
- 紛失連絡後にカード会社から送られる書類を提出していない
- 警察へ紛失届(盗難届)を出していない
- カード会社に紛失連絡をしてから61日以前の不正利用被害の場合
- 故意または重大過失による不正利用の場合
- 災害など突発的な天変地異による紛失・盗難が原因の場合
上記の条件にあてはまってしまうトラブルは、極力回避しなければなりません。特に気を付けたいのは、カードの暗証番号が容易に推測できるであった場合です。住所や車のナンバーなどと同じ暗証番号を設定していて、知人などにカードを悪用されると「重大な過失による被害」と認識され、補償が受けられない可能性もあるため十分注意しましょう。
クレジットカードの紛失や盗難に気付いたら早めの連絡・手続きを
今回は、クレジットカードの万が一の紛失・盗難時に持ち主がおこなうこと、気を付けたいことなどについてご紹介しました。
クレジットカードの紛失や盗難に気付いた場合は、なんといっても「早めの連絡・手続き」が大原則です。現実問題、カードがなくなった!という事態に直面すると、まずあわててしまい、次に何をして良いか判断しにくくなる恐れもあります。
あらかじめ「これだけはやっておくべき」と、次にとる行動が頭に入っていれば、ご自身にとっても心強いはず。カードの紛失時においても正しい対応をすれば、大きな損害を受けることはないので、早めにカード会社と警察への連絡をおこないましょう。
トータルマネーコンサルタント/CFP(R)認定者/第一級ファイナンシャルプラン二ング技能士
(資産設計提案業務)/DC(確定拠出年金)プランナー/住宅ローンアドバイザー/証券外務員
30歳を機に苦手だった経済分野を克服したいという思いから、ファイナンシャル・プランナーの勉強を始める。2006年11月 卓越した専門性が求められる世界共通水準のFP資格、CFP資格を取得すると同時に、国家資格であるファイナンシャル・プランニング技能士1級を取得。
主に個人を相手にお金に関する相談、及び提案設計業務を提供するとともに、資産運用講師なども手掛ける。
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