専業主婦でもカードローンを借りられる?カードローンの種類を解説
専業主婦でも借りられるカードローンの種類を調査
カードローンを利用するには安定した収入が必要だといわれていますが、専業主婦でパートもアルバイトもしていない方は、カードローン審査で絶対に落とされてしまうのでしょうか?また、パート、アルバイトをしている場合は問題なくカードローンが利用できるのでしょうか?
家計の管理を任されている専業主婦の場合、旦那さんの給料日まで手元のお金でなんとかやりくりをしないといけないというのがよくあるパターンでしょう。食費を削ったり、消耗品や被服にかかる費用を切り詰めたりして切り抜けられることもありますが、どうしても足りないということもあるかもしれません。
また、冠婚葬祭などで急な出費が発生して困ってしまうこともあるでしょう。そんな時、安心して利用できるカードローンがあると心強いはず。
ここでは、専業主婦でも借りられるカードローンについてご紹介します。
専業主婦でもカードローンを借りられる?
カードローンを利用するには、カードローン会社の審査をパスしなければなりません。一般的なカードローン審査では、以下のようなポイントが重視されます。
- 申込者の年齢
- 勤務先、勤続年数
- 年収
- 他社での借り入れがあるか、その残高はいくらくらいか
カードローン会社によって審査基準はさまざまなため一概にいうことはできませんが、多くのカードローン会社では申込者が正社員でなくても、安定した収入があれば審査対象としてくれることがほとんどです。
専業主婦でも、パートやアルバイトをしている方は、その収入が「安定した収入」と見なされますので、年収に応じた金額の借り入れができる可能性があります。
一方、パートやアルバイトをしていない専業主婦の場合は勤務先、勤続年数、年収といった項目に答えることができません。この状況でもカードローンを利用することは可能なのでしょうか。
カードローンと総量規制
ここで、あらかじめ確認しておきたいことがあります。それは、カードローンは大きく分けて2種類あり、一方は貸金業法の規制対象となり、もう一方は貸金業法の規制対象外となるということです。
具体的には、消費者金融カードローン、信販カードローン、流通カードローンと呼ばれるカードローンは規制の対象となり、銀行カードローンは規制の対象外となっています。
貸金業法では、「貸し出し金額は利用者の年収の3分の1まで」という規制(総量規制)があるため、カードローンを含む規定の借り入れの上限額が法的に設定されているのです。
例えば、年収が300万円の方であればカードローンの最大上限額は100万円、年収が500万円の方なら、カードローンの最大上限額は約166万円となります(実際の利用限度額は各カードローン会社が審査によって設定するため、これより低い金額になることもあります)。
したがって、収入のない専業主婦の場合、「0円×1/3=0円」という計算になり、総量規制で借り入れができないことになるのです。
総量規制対象外のカードローン
では、総量規制の対象外である銀行カードローンはどうでしょうか。結論からいうと、銀行カードローンは専業主婦でも借り入れができる場合があります。「場合がある」、としているのは、銀行カードローンならどれでも全部審査対象として見てもらえるかといったら、決してそういうわけではないためです。
銀行カードローンでも、申し込み条件に「安定した収入のある方」という文言が入っていることが少なくありません。その場合は、総量規制とは別に、カードローン会社独自の規定で対象から除外されることになってしまうのです。
つまり、収入のない方専業主婦の方でも利用できるカードローンは、総量規制の対象外である銀行カードローンのうち、専業主婦向けにカードローン融資を行っている商品に限定されると考えて良いでしょう。
専業主婦向けのカードローンの審査のポイント
では、収入のない専業主婦を対象としたカードローンの審査では、どのような点が重視されるのでしょうか。
専業主婦の場合、世帯収入を審査基準とするケースが大半です。つまり、旦那さんに安定した収入があることが重要になります。ここまで聞くと、旦那さんの収入証明が必要だったり、旦那さんの勤務先に確認の電話が入ったりするのでは、と心配される方もいるかもしれません。
しかし、専業主婦向けのカードローンの場合、もともと借入限度額がそれほど高額ではないため、旦那さんの収入証明を求められるケースはありません。また、旦那さん本人や勤務先に確認の電話が入ることもありません。
申込者本人の本人確認書類があれば大丈夫です。旦那さんに内緒で借り入れしたい方にとっても安心できるポイントですね。
専業主婦でも借りられるカードローンの種類は?
前項でご説明したように、専業主婦であってもパートやアルバイトをしていて安定した収入のある方と、そうでない方とに分けることができます。ここでは、それぞれのケースに応じて利用できるカードローンをご紹介します。
銀行カードローン
前述のとおり、銀行カードローンは総量規制の対象外のため、収入のない専業主婦でも利用することができます。その際確認していただきたい点が、申し込み条件に「安定した収入のある方」という記載があるかどうかです。そのような記載があれば、総量規制とは別にカードローン会社の自主規制で、収入のない方への貸し出しを行っていないということのため、審査に通ることはできないでしょう。
反対に、収入に関する条件がなかったり、専業主婦OKという記載があったりするカードローンは、収入のない専業主婦も審査対象です。中には、専業主婦の方に限定したカードローン商品を取り扱うカードローン会社もあります。
収入のない専業主婦も利用対象とする銀行カードローンは、世帯収入や夫婦での収入を審査基準にするため、まずは旦那さんに安定した収入があることが求められます。
しかし、旦那さんの年収が仮に500万円だとしても、総量規制の上限のように166万円までの利用枠が見込めるわけではありません。あくまでも旦那さんの収入は参考情報でしかなく、借り入れできる枠の上限はおおよそ30~50万円に設定されていることが多いようです。
消費者金融カードローンなど総量規制対象の商品
パート、アルバイトなどで安定した収入のある専業主婦の場合、総量規制の対象とされる、消費者金融カードローン、信販カードローン、流通カードローン(以下、消費者金融カードローンと記す)の利用も可能です。
この場合、年収の3分の1が法的な上限額になるため、例えば、年収が100万円だとすると利用限度額は約33万円となり、おそらくカードローン会社から提示される利用額は上限30万円となるでしょう(他に借り入れがない場合)。もちろん、勤続年数などその他の情報も合わせて審査されるので、収入があれば自動的に借り入れできるというわけではありません。
消費者金融カードローンは消費者金融の主力商品です。銀行カードローンと比べて、審査時間が短かったり、利用時の利便性が良かったりと、商品性の優れたものが多いことが魅力です。金利が高い点がデメリットといえますが、借入金額が少なかったり、借入期間が短かったりすると、銀行カードローンとそこまで差が出ないことも事実です。
例えば、10万円を1週間だけ借りた場合、金利15%と18%では、それぞれ利息が287円と345円になりますので、58円の差にしかなりません。利用方法によってはデメリットとはいえないほどの数字ではないでしょうか。
ただし、選択肢が増えたからといって、必ずしも消費者金融カードローンを選ぶ必要はありません。安定した収入のある専業主婦でも、銀行カードローンを利用するという選択肢もあるのです。選択肢が増えた場合は、金利の高低で商品を選ぶのも1つの方法ですし、初回利用時無利息期間ありなどのキャンペーンを行っている商品を選んでも良いでしょう。
ご自身の利用の方法や目的に沿った最適なカードローン商品を選択することが、最も重要なことです。
専業主婦がカードローンを利用する際の注意点
それでは、専業主婦がカードローンを利用する際に気をつけるべきことは何でしょうか。以下、重要なポイントをご紹介します。
カードローン借入額と返済額
ここまで、借り入れの限度額について何度か述べてきました。収入のない専業主婦や、収入がある方でも年収が100万円くらいの場合は、利用限度額は30~50万円となるケースがほとんどです。仮に30万円の利用枠ができたとして、満額の30万円を借りた場合、月々の返済額はいくらになるのか、計算してみましょう。
カードローンの返済方式には、「残高スライド元利定額リボルビング返済方式」が採用されており、毎月の返済額が借入残高に応じて一定になります。利用するカードローン商品ごとに返済額表が公表されているため、あらかじめ確認することをおすすめします。
例として、あるカードローン商品では、借入額が10万円までなら返済は月額2,000円、20万円までなら4,000円、30万円までなら6,000円が設定された返済額です。このカードローンを利用する場合は、先ほどの30万円満額借りた場合の返済月額は6,000円ということになります。
カードローン返済額は家計と相談
カードローンに限らず、借り入れをする際にまず考えがちなのが、いくら借りられるかということ。住宅ローンなどは借りられる金額によって物件の予算が変わるため、この考え方が重要なのは事実です。一方、カードローンの場合は、審査通過段階で利用限度額が設定されますので、この点は管理しやすいでしょう。
しかし、いったん利用限度額が与えられると、限度額目いっぱい無計画に利用してしまう方も多くいます。最初は2、3万円だけ、前回きちんと返済できたから今度は5万円、10万円、と、慣れるにしたがって銀行預金を引き出すのと同じ感覚で借りてしまい、ついつい借り過ぎてしまうことも少なくありません。
やはり問題なのは、「いくらまでなら借りられる」、という考え方なのです。そうではなく、その借り入れが本当に必要なのか、返済額はいくらになっていつまで返済が続くのか、という点が重要です。
そして、その返済分を見込んで家計をプランニングし、追加で借り入れすることなく返済できるようにすることが理想でしょう。カードローンの利用は、あくまでも一時しのぎであることを忘れないようにしてください。
カードローンを旦那さんにバレないためには
カードローンの利用はあまり人に知られたくないことかもしれません。専業主婦の中には、旦那さんには内緒で借り入れしたいと思っている方が多いことも事実です。専業主婦が申し込める銀行カードローンの場合、旦那さんの収入証明が必要だったり、旦那さんやその勤務先に確認の電話が入ったりすることはないため、基本的に申し込み時にバレることはないでしょう。
しかし、契約書類やローンカードが郵送で届いたりして、そこから知られてしまうことも考えられます。その場合、郵送物に注意するか、銀行窓口で手続きするなど、あらかじめ対策を講じておいた方が良いでしょう。
さらに、カードローンの利用明細を残しておく場合は、その管理にも注意したいところです。家族にカードローンの利用がバレる方の多くは、ちょっとしたケアレスミスから発覚します。無事ローンカードが発行されたからといって、油断しないように気をつけましょう。
収入によって専業主婦が借りれるカードローンは違う
ここまで、専業主婦でもカードローンを利用することができるのか、どのようなカードローンなら利用可能か、そしてカードローンを利用する際の注意点をご紹介しました。
ポイントとなるのは、パート・アルバイトなどで安定した収入のある方かそうでない方かの違いによって利用できるカードローンが違うことです。ご自身がどちらの状況であるかを考慮して、利用するカードローンの種類を選択するようにしましょう。
また、カードローンを利用する際は、借り過ぎや無計画な借り入れには注意してください。カードローンはうまく使えば便利なものですが、借り入れ前に、そのお金が本当に必要かどうか一度考えることをおすすめします。
返済のプランニングをきっちり立ててから、計画的に利用するようにしてください。

CFP®・1級ファイナンシャル・プランニング技能士/公認不動産コンサルティングマスター/宅地建物取引士/マンション管理士/ 住宅ローンアドバイザー/賃貸不動産経営管理士 他
日本FP協会主催「くらしとお金のFP相談室」で平成29年度相談員担当
大手賃貸仲介業者に就職し、新人賞獲得。店長職を経験後、売買仲介業者として独立。不動産業を営む傍ら、ファイナンシャルプランナーとしても活動中。
住宅の取得やそれに付随するライフプランニングの設計、資産の組み換え、不動産投資、相続対策などに関しての相談業務を行っている。
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