スーパーホワイトだとクレジットカードを作れない?解消法はある?

スーパーホワイトだとクレジットカードを作れない?解消法はある?

スーパーホワイトだとクレジットカードを作れない?

クレジットカードを作れないといわれるスーパーホワイト!解消法はあるの?

クレジットカードやカードローンなどにおいて用いられることの多い「ブラック」という用語。ローン返済の滞納などで個人信用情報機関に金融事故として情報が記録されてしまうと「ブラックリストに載る」などといわれることがあり、耳にしたことのある方も多いことと思います。

では「スーパーホワイト」や「ホワイト」という言葉はご存じですか?これらも金融関連の用語として使われているのですが、単に「ブラックリストに載っていない」といった意味ではありません。また、同じホワイトでも両者には大きな違いがあるため、まずはそれぞれの定義を把握してみましょう。

今回は、スーパーホワイトやホワイトの概要をはじめ、スーパーホワイト状態の方がクレジットカードを作成するうえでの現状と、スーパーホワイトの解消法についてご紹介します。

「スーパーホワイト」とは?

スーパーホワイトとは

「スーパーホワイト」とは、これまでクレジットカードやローンを1度も利用したことがなく、信用情報機関に一切データが残っていない、いわば現金主義者のことを指します。

「カード利用履歴が真っ白」ということでスーパーホワイトと呼ばれています。

20代までの若い時期はしっかりと購入計画を立て、現金で買い物をするのはある意味理想形ではあります。

ただし、30代以降になると結婚をしたり車や家を購入したり、人生においての大きな出費が増えていくもの。それら全て現金で支払うだけの貯蓄があれば別ですが、一般的にはローンを組んだり、クレジットカードで支払ったりすることになることでしょう。

しかし、スーパーホワイトである期間が長ければ長いほど、いざクレジットカードを作ろうと思ったときに、すんなりとカードを作れない可能性があるといわれています。

「ホワイト」とは?

ホワイトとは

金融業界において「ホワイト」とは、過去に金融事故を起こしブラックリストに載ってしまったことがあり、信用機関への情報がリセットされた状態の人のことを指します。

前述の通り、信用情報機関には金融事故についての情報が一定期間記録されますが、各機関が定めている期間が過ぎるとその記録はリセットされます。

クレジットカードなどの利用履歴がないスーパーホワイト状態ではない方で、一般的な社会人の場合、通常であればクレジットカード履歴(クレジットヒストリー)が記録されているもの。そのためその履歴が全くないと、金融機関やカード会社などに住宅ローンやクレジットカードの申し込みをした場合、スーパーホワイト、またはホワイトである可能性があるとみなされてしまいます。

申込者の年齢にもよりますが、30代以上でクレジットヒストリーが一切確認できない場合は、スーパーホワイトよりも金融事故を起こした「ホワイト」である可能性が高いと懸念される傾向があります。この場合も新規のクレジットカード発行審査に通りにくいといわれています。

クレジットカードの審査基準とは?

クレジットカードの審査基準とは

クレジットカードの基本的な審査基準には、個人信用情報のほか「3C」「スコアリング」が挙げられます。

「3C」とは、Capacity(返済力)・Character(本人の性格)・Capital(本人の資産や財産)の3つのことを指します。この中でも特にカード会社が重視するのが「Capacity(返済力)」です。

「スコアリング」とは、申込者の情報を元にその「Capacity(返済力)」を点数化し、経済的な信用度を判断するシステムです。

クレジットカードを申し込むと、カード会社は申込者の年齢や配偶者・子供の有無、年収、勤務先、勤務年数、雇用形態、居住形態、家賃、その時点での借入状況、そのカード会社のクレジット利用履歴などの情報に加え、個人信用情報機関で照会した履歴などの情報を元に点数付けを行います。

その点数をベースにクレジットカードを発行しても問題がないかを判断し、問題がない(返済能力がある)とみなした場合は、申込者に見合う利用限度額やキャッシング限度額のクレジットカードが発行される仕組みとなっています。

スーパーホワイトがクレジットカードを作りにくいといわれる理由

クレジットカードを作りにくいといわれる理由

でもなぜ、ホワイトのように過去に金融事故を起こしていないのにも関わらず、信用情報機関にカード利用履歴がないスーパーホワイト状態の場合だと、クレジットカードを作りにくくなってしまうといわれているのでしょうか?

ここでは、その理由について見ていきましょう。

ローン履歴がないと返済能力の判断ができないため

そもそも信用情報機関とは、クレジットカードや公共料金の支払履歴などの「利用履歴」や借金額などの情報を保管している機関となり、日本には現在、全国銀行個人信用情報センター(JBA・KSC)、株式会社シー・アイ・シー(CIC)、日本信用情報機構(JICC)という3つの指定信用情報機関が存在します。

それらの信用情報機関には、クレジットカードなどの利用履歴のほか、延滞などのいわゆる金融事故が記録されています。債務整理などを行いブラックリストに載った場合は、一定期間にわたってその事故情報が残ることとなっています。

一般的に、クレジットカードを新規で作る際、カード会社はそれらの信用情報機関の情報を踏まえ審査を行います。

しかし、クレジットカードやローンなどを1度も利用したことがないスーパーホワイトの方の場合、クレジットカード会社が信用情報機関で情報を照会しても利用履歴が何も存在しないため、返済能力があるのかどうかの判断ができません。スーパーホワイトの方がカード審査に通りにくくなるといわれているのはそのためです。

30代でローン履歴がないのは不自然なため

スーパーホワイトの中でも、特に30代はクレジットカードを作りにくいといわれています。

社会人になり10年目くらいの30代は、まだ年収が低い人も多く、近年は独身や結婚していても子供がいない人が多いのが現状です。

さらに、勤続年数や居住年数なども短いケースが多いため、クレジットカード審査におけるスコアリングの点数が低くなりがちです。

また、キャッシュレス化が進む現代において、30代でクレジットカードを1枚も作っていないというのはやはり不自然とみなされてしまう傾向があります。

それに、一昔前までは社会人10年目を超えたあたりで結婚し、家を買うのは「常識」とされていました。

とても古い価値観ではありますが、30代で住宅ローン履歴がないということも審査に影響を及ぼしている可能性は否定できません。

近年はそのような偏った価値観も崩れつつあり、30代で未婚だったり、家を買わずに賃貸住宅で暮らしたりする人も増加傾向にあるため、将来的にはスーパーホワイトの定義も今後大きく変わっていくことでしょう。しかし、金融機関がいまだこのような判断をしているのが現状なのです。

スーパーホワイトの解消法!クレジットヒストリーを作るには?

クレジットヒストリーを作るには

では、何かと不便なスーパーホワイト状態を解消するにはどうすれば良いのでしょうか?

最も効果的なのは「クレジットヒストリー」を作ることです。クレジットヒストリーとは、まさにクレジットを利用した履歴のこと。「そもそもカードを作れないのに履歴なんてどうやって作るの?」とお考えになる方もいらっしゃることでしょう。しかし、いくつか手段があるのです。

ここでは、その解消法について見ていきましょう。

分割払いをする

クレジットカード以外でクレジットヒストリーを作る手段として最も簡単なのは「分割払いでスマートフォンを購入する」という方法です。

今や誰もが持っているスマホ。スマホを一括払いではなく分割払いで購入した場合、その支払履歴はクレジットヒストリーの対象になるため、スーパーホワイトの状態が解消します。

審査に通りやすいクレジットカードを作る

もう1つの方法としては「審査に通りやすいクレジットカードに申し込む」ことです。

CMなどで「すぐに作れる」と大々的に告知しているカードや、特定の企業・グループ内でしか利用できない「ハウスカード」と呼ばれるクレジットカードの場合、独自のカード作成可否プロセスを持っているところも多く、スーパーホワイトの方でも他の審査項目に問題がなければ比較的審査に通りやすいといわれています。

まずは、低難易度のクレジットカードに申し込み、発行された後は買い物をできるだけそのカードを利用し、少しずつクレヒスを積み上げていくことをおすすめします。

これはスーパーホワイトのみならず、ホワイトの人にとっても該当することです。

ホワイトの人もスーパーホワイトと同様にクレジットヒストリーがまっさらなため、審査基準も同じと考えて良いでしょう。

過去に金融事故を起こしてしまったけれど、やはりカードがないのはとても不便……という方は、まずは難易度が低いクレジットカードにトライし、新たにクレヒスを積み上げてみてはいかがでしょうか。

クレジットカードが発行された後に注意すべきこと

クレジットカード発行後に注意すべきこと

スーパーホワイトやホワイト状態の人が、審査に通りやすいとされるクレジットカードに申し込みをし、無事発行されたら、使用履歴となるクレジットヒストリーをコツコツ貯めていくようにしましょう。

普段の買い物や交通費、水道・電気などの光熱費など、クレジットカードで支払いできるものはできるだけカード支払いに切り替えていくことをおすすめします。

しかし、クレヒス蓄積のためにさまざまな支出をクレジットカード払いにした後、支払いが滞納してしまうと金融事故となってしまいます。そうなってしまうと、その後に新しいカードを作成することがさらに困難になるため、十分に注意しなくてはなりません。

特に注意したいのは、クレジットカード支払いなどの専用口座を作っている場合です。

その月のクレジット請求書を受け取った後、金額を確認して支払日直前に通常使っている給料などが入る口座から、支払い専用の口座へ請求額ギリギリの金額のみを移す……このようなやり方は、クレジットヒストリーを貯めている最中はとてもリスクが高いといえるでしょう。

このようなケースだと、支払日直前に仕事が忙しく入金を忘れてしまったり、入金額が足りなく残高が不足してしまい、請求額分がきちんと引き落としされなかったりすることがあります。

1度でも支払いが滞納してしまうと、その滞納情報がクレヒスとして残ってしまうため注意が必要です。

支払履歴を積み上げている間は、カードの支払いはくれぐれも慎重に行うようにしましょう。

クレヒスを貯めたら希望のカードに申し込もう!

クレヒスを貯めたら希望のカードに申し込み

審査基準の低いクレジットカードが発行された後、コツコツと利用履歴を貯めたら、限度額が高めの一般的なクレジットカードに申し込みをしてみましょう。

一般的なクレジットカードが発行されるようであれば、住宅ローンや自動車ローンなどの審査にも通りやすいといえます。

ご自身のクレヒス状況を含む信用情報が、現在信用情報機関にどのように登録されているか気になる場合は、前項でお伝えしたCICなどの各個人信用情報機関へ「開示請求」を行うことが可能です。

開示請求をすると自分の個人信用情報が確認できるため、クレヒスがしっかりと貯まっているかということや、気が付かないうちに滞納などをしていないかについてもチェックすることができます。

株式会社シー・アイ・シー(CIC)、日本信用情報機構(JICC)への開示請求は、窓口や郵送での手続きのほか、インターネットやスマホでも行うことが可能です。

全国銀行個人信用情報センター(JBA・KSC)に関しては、郵送のみの受け付けとなるようですので、送付先や必要書類などについてはホームページ等で事前に確認するようにしましょう。

なお、いずれの信用情報機関でも、情報開示手続きにかかる手数料は1,000円(税込)です。

スーパーホワイトやホワイトの方で、これからクレジットカードを作りたいと考えている方は、念のためご自身の支払状況について1度調べてみると良いかもしれませんね。

クレヒスを貯めて返済能力があることを示す!

今回は「スーパーホワイト」の概要やその解消法などについてご紹介しました。

一般的に、クレジットカードが作りにくいとされるスーパーホワイトですが、これまでクレジットカード利用履歴などがないというだけで、実はカードを作るのに最も適した「安定属性」の人たちといえます。

それでもクレジットカード審査においては、過去に金融事故を起こしたホワイトとの区別がつかないことや、支払履歴がないことで返済能力があるかどうかを判断することができないため、新規カードが発行されにくいという現状があります。

そのため、今まで現金主義であった方がクレジットカードを作りたい場合は、まずはスーパーホワイトの状態を解消する必要があります。今回ご紹介した解消法を参考に、クレジットヒストリーを貯めることから始めてみてください。

工藤 崇
工藤 崇

AFP(R)認定者/…株式会社FP-MYS代表

FP-MYS代表。相続×FintechプラットフォームLettePla開発・運営。資格学校勤務後不動産会社、建築会社を経て2015年FP事務所を設立。1年後の2016年7月に法人化。多数の執筆のほか、Fintech関連のセミナー講師実績を有する現役の独立型ファイナンシャルプランナー(FP)として活動中。

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