借り換えローンの審査は甘い?厳しい?審査通過のコツはある?
「借り換えローンの審査が甘い」という噂についてと審査通貨のコツ
「今使っているカードローンは金利が高いから、毎月の返済が厳しい」とお考えの方もいらっしゃると思います。しかし、カードローンの借り換えをご存じない方も多いのではないでしょうか。
よく勘違いされるのは「借り換えローン」と「おまとめローン」です。両者の大きな違いは、対象となる契約数の違いです。対象が1社だけの場合は「借り換えローン」、複数の契約を1つにまとめる場合は「おまとめローン」というように区別されています。
「借り換え」を検討したほうが良い方は、現在利用しているカードローンの金利が他社よりも高い方や、ATMの提携先が少なくて使い勝手が悪いと感じている方です。「借り換えローン」を有効活用することで計画的に返済ができますので、検討の価値は大いにあるといえるでしょう。
そこで今回は、「借り換えローン」を利用する際の審査内容や審査通過のコツについてご紹介します。
借り換えローンの審査は甘い?厳しい?
借り換えの際には、審査に受からなければ話になりません。ただし、借り換えの審査は、新規で申し込むときの審査よりも厳しくなると考えてください。なぜかというと、すでに他社に借金があるからです。借り換えの審査では「返済能力があるかないか」が最大のチェックポイントになります。
借り換えローンの審査内容は?
カードローンの借り換えの審査では、さまざまな項目で審査が行われます。社会的に信用度の高い方が借り換えローンの審査に通りやすいのは当然です。問題は「社会的に信用度の低い方がどうすれば審査に受かるか」ですが、それなりの自助努力が必要です。
借り換えを検討するのであれば、これをきっかけに現在の返済計画の見直しを行いましょう。単に金利の低い業者に借り換えて総支払額を減らすだけでなく、「毎日の生活で不必要な支出はないか?」「もう少し節約できることはないか?」などを考えてみてください。きっと無駄遣いが見つかるはずです。面倒くさがらずに徹底的にチェックしてから借り換えローンの利用申し込みをしましょう。
それではまず、その個別の審査項目について詳しく見ていきます。
【借り換えローンの審査内容1】年齢
借り換えローンの対象となる年齢は、原則20歳以上です。例外もありますが、一般的には安定収入が見込まれる30歳代から50歳代が有利になります。逆に20歳代前半や65歳以上は収入が不安定と見なされる傾向があり、審査には不利とされています。
【借り換えローンの審査内容2】年収
一般的には、やはり年収200万円以上はないと審査には受からないでしょう。もし、年収が200万円に届かないのであれば、転職や副業などで収入がアップする方法をまずは検討してみてください。
【借り換えローンの審査内容3】職業
年収200万円以上という最低水準を超えていれば、何でもいいというわけではありません。やはり安定性が大事です。審査に有利なのは何といっても「公務員」。その次に「一部上場企業」や「長寿企業」に勤めている会社員も評価は高くなります。
一方で、「中小零細企業」だから審査に受からないというわけではありません。可もなく不可もなくという印象です。どうしても不利になりやすいのは「自営業」「契約社員」「派遣社員」「アルバイト」の方々です。この中でも安定収入が認められれば問題ありませんが、審査ではなかなか難しいかもしれません。ちなみに、無職は論外ですがアルバイトの方でも難しい傾向にあります。
【借り換えローンの審査内容4】勤続年数
お勤め先への勤続年数が長いほど、審査は有利になります。最低でも1年以上は必須ですが、できれば3年以上の勤務実績があれば審査には有利に働きます。これは勤続年数が1年以下と短い方は、長続きせずにすぐに辞めてしまうのではないかと判断されてしまうからです。まだ勤務実績が短い方は、少しでも実績を上げてから申し込みをしましょう。
【借り換えローンの審査内容5】住居
賃貸か持ち家かということですが、持ち家の方が審査では有利になります。突然連絡が取れなくなったり、夜逃げされたりする可能性が低いのがその理由です。公営団地などに住んでいると年収が低いと見なされますし、家賃が極端に安い地域に住んでいれば審査には不利になります。しかし、どちらかというと重要度は低いので特に心配しなくても大丈夫です。
【借り換えローンの審査内容6】家族
同居家族がいたほうが審査には有利になります。これは利用者と連絡が取れなくなる可能性が低いのがその理由です。いわゆる一人暮らしはその点では多少不利になります。しかし、最近は独身者のほうが審査に通りやすいこともあるようです。これは独身者のほうが自由に使えるお金が多いので、返済にも困らないと判断されるからでしょう。
【借り換えローンの審査内容7】過去の返済履歴
今までのカードローンやクレジットカードでの支払いで、延滞や滞納などの事故情報が1つでもあると、審査はかなり厳しくなります。5年以内に身に覚えがあれば、その記録が消えるまでは利用申し込みは控えましよう。
【借り換えローンの審査内容8】借入件数と借入金額
借入金額も大事ですが、借入件数はさらに大事です。一般的には4件以上あると審査では通らないといわれています。利用していないカードローンや少額しか利用していないカードローンは完済しましょう。当然、1件でも少ない方が審査では有利になります。
【借り換えローンの審査内容9】住宅ローンの有無
利用者が持ち家ありの場合は、現金一括で買わない限りほとんどの方が住宅ローンを利用しているはずです。したがって、現在返済中の住宅ローンの残高や毎月の返済額を加味して借り換えローンの審査が行われます。
住宅ローンの支払いで延滞などを起こしていなければ審査には特に影響はありませんが、借り換えローンで融資を受けられる金額はその分は少なくなります。住宅ローンの支払いも考慮したうえで、適正な借り入れ希望額での申し込みを心がけましょう。
借り換えローンの審査通過のコツは?
ある程度の年齢・収入・勤続年数がある方は、比較的審査が厳しいといわれる銀行系カードローンでも審査に受かる可能性があります。しかし、アルバイトや勤続年数の短い方は、消費者金融系カードローンでも審査に通過するのは厳しいでしょう。
要は、この人はちゃんと返済ができる人だと信用されれば審査には受かります。借り換えの利用申し込みの前に、まずは現在の毎月の出費をよく確認してください。毎月の必要経費を把握せずに返済計画を立てることは不可能です。
審査に通るコツとは話はズレますが、私が普段のファイナンシャル・プランナーとしての個別相談で気になることがあります。それは借金のあるなしに関係なく、家計簿をつけているご家庭は全体の20%ぐらいしかいないということです。毎月の出費を正確に把握していないので、いわゆる「どんぶり勘定」で家計をやり繰りしているということになります。
こういうご家庭では、収入が安定しているときは何も問題は起こりませんが、突然リストラされたり病気になったりして収入が急減すると、家計が途端に行き詰まってしまいます。審査に通ることも大事ですが、無理なく計画的に返済ができるのか、もう一度確認することが大切です。その返済計画が実行できるようなら、おのずと審査は受かると思います。
借り換えローン審査前に借入残高を減らす
借り換えローンの審査を通りやすくするには、現在利用しているカードローンの残高をできるだけ減らしておきましょう。当たり前のことですが、借入額が多くなるとその分審査は厳しくなります。したがって借り換えの審査を受ける前に利用残高を減らしておけば、審査では有利に働くでしょう。
ボーナスなどの臨時収入や副業での収入が入ったときはチャンスです。お金に少し余裕ができたわけですから、「一括返済」や「繰り上げ返済」などで積極的に返済を優先しましょう。「また今度にしよう!」などと先延ばしせず、すぐに実行することが大切です。
借り換えローン審査前の借入件数は3件以下に
先ほども触れましたが、複数社から借り入れをしている場合は、借り換えの審査の直前にたとえ1件でも良いので件数を減らしておけば審査には有利に働きます。もし5件以上あればまず審査には受からないでしょう。
また4社から5社ぐらいにあたる複数社からの借り入れがあれば、「借り換えローン」よりも「おまとめローン」のほうが向いている場合もあります。複数社の返済でお悩みの方は、「おまとめローン」も検討してみてください。
借り換えローンで多めに借りようとはしない
借り換えローンを利用するときは、なるべく現在の借入残高に合わせた借り換えをするように心がけましょう。欲張って過剰に借り入れ希望額の申告をせず、本当に必要な分だけ借りるようにしてください。まずは、目の前の審査に受かることに集中しましょう。希望額を増やしたい場合は、審査に通った後に追加で借り入れを検討すれば良いのです。
金利が低すぎる借り換えローンは選ばない
せっかく借り換えの手間をかけるのだから、今よりも安いカードローンに換えたいという気持ちは理解できますが無理はいけません。金利が低いのはちゃんとした理由があってのことなのです。金利を低くするということは貸し出す側からするときちんと返済をしてもらえるという方にしか貸せません。
逆に返済に難がある方には、多少高い金利をもらわないととてもじゃないけど貸せませんよね。そのため、低金利のカードローンの審査に通りやすく対策を行ったうえで申し込みを行いましょう。
借り換えローン審査で嘘や記入ミスは避ける
基本的なことですが、借り換えローンの利用申し込みのときに嘘をついたり記入漏れや間違いがあったりすると、審査には不利になります。特に電話番号や住所は注意が必要です。これを間違えると利用者と連絡が取れなくなるので非常に心象が悪くなります。
また、心象を良くしようとして過去の返済履歴や他社の借り入れ実績をごまかしても無駄です。信用情報機関で調査すれば一発でバレますから、申し込みの際は正確に申告しましょう。
借り換えローンの申し込み条件は勤続1年以上
やはり勤続年数は、安定した収入があるかどうかを判断する重要な項目です。アルバイトやパートの方と正社員とでは、審査結果はやはり違ってきます。それと同じで勤続年数の6カ月と2年では、信用度は大きく違ってくるでしょう。
少額の利用であれば審査に受かる可能性はありますが、ある程度のまとまった金額をわざわざ借り換えるわけですから、最低でも勤続年数1年以上という条件を満たしてから申し込むようにしてください。
借り換えローンを申し込む場合は延滞に注意
もし今利用しているカードローンやクレジットカードの支払いが延滞していたりすると、借り換えの審査では非常に不利になります。
通常は61日以上か3カ月以上の返済に延滞が発生すると、信用情報として延滞記録が登録されます。特に2回以上延滞を起こしてしまうと、5年間は事故情報として記録は残ります。こういう履歴があれば審査にはまずは受からないでしょう。
常に引き落とし銀行の口座に残高が少ない方は延滞グセがあるので、しっかりと残高管理を行って延滞を起こさないように注意しましょう。
1度借り換えローンの審査に落ちたら6カ月は待つ
いろいろな理由で信用度が低いために借り換えローンの審査に落ちた場合、しばらく利用申し込みは控えましょう。それは借り換えローンの申請をした事実や審査で否決された履歴までもが信用情報には登録されてしまうからです。
審査に落ちてすぐに他の貸金業者への申請を行い、そして審査落ちを繰り返すのは自分で自分の首を絞めるような行為です。よっぽどお金に困っている人だなという悪い印象しか与えません。
>審査に落ちたら6カ月は借り換えローンのことは忘れて、きちんと返済することに集中してください。6カ月経って、借り換えローンの申し込み履歴や審査落ちなどの情報などがリセットされてから再度挑戦してみましょう。
借り換えローンで早く借金を完済しよう
今回は、借り換えローンの審査についてご紹介しました。借り換えローンを利用して毎月の返済額を減額したり金利を下げたりすることで総支払額も減らすことができたとしても、それで問題が解決するわけではありません。目先の負担が軽くなった方は「気が楽になった」と一時的には思うかもしれませんが、それは問題の先送りでしかないのです。
自分を楽にする方法は1つ。1日も早く借金を完済することです。借り換えローンを利用することで毎月の返済額が減ったのならそれを貯金しましょう。1年間コツコツと積み立てておいて、年末にまとめて繰り上げ返済をしてしまうのです。地道に借金を完済すれば、あなたの社会的信用は上がっていくでしょう。

CFP/第一級ファイナンシャル・プランニング技能士/証券外務員1種/生命保険・損害保険募集人資格/日商簿記2級/日本FP協会 兵庫支部 運営選任委員/こうべ企業の窓口 イベント企画委員長/認定NPOはんしん高齢者暮らしの相談 正会員
大和証券(株)にて27年間に渡り延べ5,000件以上のお客様の資産運用や相続、事業承継についてのご相談を承る。お客様からのあらゆる相談に応じたいとの思いで独学にて勉強を続けた結果、2010年にCFP資格を取得。しかし、特定の金融機関に所属した立場での相談業務に限界を感じて2014年3月に大和証券(株)を退職する。
同年11月に中立の立場でお客様の思いを大事にする船津正明FP事務所を開設。 独立開業後は年間延べ300件以上に及ぶ個別相談を実践し、相談者のお金に関するお悩みを解決すべく尽力している。
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