カードローンの仮審査・本審査とは?2つの違いや通過のコツをご紹介!

カードローンの審査には、仮審査と本審査の2段階の審査があります。2段階の審査をクリアして、初めて審査通過となるのです。
では、この仮審査と本審査にはどのような違いがあるのでしょうか。また、2つの審査ではそれぞれどのような内容の審査が行われるのか、仮審査を通過した後に本審査で落ちるのはどんなケースなのか。気になる方がほとんどでしょう。
今回は、カードローンを利用するにあたり、審査内容や気をつけたいこと、審査を通過するコツなど、カードローンの仮審査と本審査について詳しくご紹介します。
カードローンの仮審査・本審査の違いは?

カードローンの申し込みの流れを確認すると、仮審査と本審査という言葉が出てきます。
カードローン会社によっては審査の後、すぐに契約としている場合もありますが、契約前にある必要書類の提出、確認が実質の本審査の役割をしていることもあるでしょう。表現の違いこそあれ、2段階での確認という意味ではどのカードローン会社もある程度共通した方法で審査しているのです。
以下では、仮審査と本審査の内容を見ていきましょう。
カードローンの仮審査とは?
カードローンの仮審査ではどのような点がチェックされるのでしょうか。項目を分けて具体的にご紹介します。
契約者(申込者)の基本情報・申込金額
氏名、住所、生年月日、性別など、基本的な本人情報は必ず確認されます。さらに家族構成や扶養家族の有無、現在の住居が所有物件か賃貸か(住宅ローンや家賃の金額も含む)、などの情報も必須です。申込金額が過大でないかどうかなど、基本的な項目をチェックされます。
年収、勤続年数

勤務先の情報とともに、年収や勤続年数も必須項目です。審査の基準はカードローン会社によってさまざまですが、勤続1年未満の場合は断られるケースもあります。明確な線引きがあるわけではないのですが、会社勤めなら1年以上、自営業は3年以上が1つの目安でしょう。長ければ長い程、信用度は増します。
反対に、半年未満の場合はマイナス要素になることは否めません。もちろんその他の審査内容にもよるため、絶対に通らないわけではありません。
年収に関しても重要です。銀行カードローン以外のカードローン会社の場合、貸金業法で「最大限度額は年収の3分の1まで」という「総量規制」があります。つまり、年収300万円であれば最大限度額は100万円までしか利用枠を設けられないのです。
もちろん、必ず100万円までの利用枠が設けられるわけではありません。審査内容やカードローン会社の規定によって50万円や80万円になる場合もあります。ただ、利用枠が100万円以上にはならないということです。
確実に審査を通過したい、少しでも多い金額を借りたい、という気持ちが強いあまり、勤続年数や年収を偽って申告したらどうなるのでしょうか?申込額が50万円以下で収入証明書類を提出しなくていい場合は、バレないかもしれません。
しかし、50万円以下の申し込みの場合でも収入証明書類の提出を求められることも十分考えられます。申告した情報と収入証明書類が大幅に異なる場合、虚偽申告とみなされ、本審査ではじかれてしまうでしょう。虚偽申告で審査落ちした情報も信用情報に残るため、後に不利になるのはカードローンを利用する本人です。正確な情報を申告するようにしましょう。
現在の借入額
総量規制により借入限度額は年収の3分の1まで、と前の項目で述べましたが、これは他社の借入金額も合わせた総額を指します。先ほどの例で考えると、年収300万円であれば借入枠の最大金額は100万円までですが、すでに他社で利用残高40万円、30万円の2つのカードローンを利用していた場合、新規申し込みのカードローンの利用枠は最大でも30万円までになります。
また、借入金額が合計で100万円を超える場合、収入証明書類の提出が必須です。例で挙げた状況の場合、100万円を超えませんが、あくまでも貸金業法上の規定であるため、カードローン会社の規定で収入証明書類を求められる可能性も大いにあり得るでしょう。
自動車ローンや住宅ローンなど、担保を取る目的ローンは総量規制の金額に算入しません。また、クレジットカードのキャッシング枠は算入されますが、ショッピング枠の利用は算入しないでしょう。
上記の3点を中心に、カードローン会社独自の規定で総合的に判断します。審査基準は非公開のため、最終的な可否は審査してみなければ分かりません。ただ、30分や1時間で審査結果が分かる消費者金融は、項目ごとに点数制になっているようです。勤続年数何点、年収何点、信用情報何点など、項目ごとに点数を出して、その合計が基準ラインに達していたら審査通過、といった仕組みになります。
そのため、厳しい部分があっても総合点でカバーできる場合もあるため、あきらめずにチャレンジしても良いでしょう。
カードローンの本審査とは?
仮審査に通ったら、次は本審査になります。カードローンの本審査ではどのようなことを確認されるのでしょうか。
カードローン会社によって多少の差はあれ、実際のところ本審査は単なる確認作業であることがほとんどです。というのも、仮審査の段階で必要な情報は全て申告しているため、追加情報を提出するというわけではありません。本審査の段階で確認される主な項目は次の通りです。
本人確認書類

本人確認書類を提出し、仮審査時の申告事項と記載事項に相違がないか確認をします。住所変更をしている場合、手続きを行っていないと、追加で資料を求められることもあるため注意しましょう。
信用情報
本人情報から、カードローン会社は申込者の信用情報を確認します。信用情報とは、信用情報機関に登録された個人情報のことで、クレジットカードやカードローンなどの契約状況、利用状況、毎月の返済額などが該当します。過去にクレジットカードやカードローンの返済で滞納したことがある場合は、その記録も信用情報として登録されています。また、カードローン会社が信用情報を閲覧した記録も残るでしょう。
滞納により信用情報に傷がある方は、審査に引っかかる可能性があります。
在籍確認
仮審査の際、申告した勤務先に本当に所属しているのかどうかの確認のため、カードローン会社から在籍確認の電話が入ります。もちろん、「〇〇消費者金融です」と会社名を名乗る業者はほぼいません。担当者が個人名で連絡してくるケースがほとんどでしょう。
本人不在であっても、「〇〇は外出中です」と、在籍さえ確認が取れれば審査は通ります。なお、土日などで勤務先がお休みの場合は審査に時間がかかる場合があるため、あらかじめ余裕を持って申し込みすることをおすすめします。
収入証明書類

借入金額が50万円を超える場合、また他社借入残高との合計の借入金額が100万円を超える場合は収入証明書類の提出が必要です。
該当しない場合でも、カードローン会社の規定で収入証明書類の提出を求められることもあります。仮審査時の申告額と収入証明書類の金額が大幅に相違している場合は虚偽申告とみなされて審査に落ちる可能性があるため、注意しましょう。
上記のように、提出書類や信用情報、在籍確認などの客観的な状況から仮審査時の申告内容が不正確ではないかのチェックをすることが本審査の目的です。仮審査が機械的に判定されるのと違い、本審査は人の手でチェックされているため、不自然な点があると審査がストップしてしまう可能性があります。正直に申告していれば本審査で覆されることはほとんどありません。
なお、カードローン会社によってどこからが本審査かという線引きが違います。本人確認書類の提出や信用情報の照会が仮審査時に行われる場合もあるでしょう。その場合、より仮審査の重要度が増してくる分、本審査で覆る可能性が少なくなります。ここでご紹介したのはあくまでも参考としてご確認ください。
仮審査を通過した後に本審査で落ちるケースは?
ここまで仮審査と本審査の違いをご紹介しましたが、それでは、仮審査を通過した後本審査で落ちることはあるのでしょうか。以下、ケースごとに見ていきましょう。
信用情報に問題がある場合

過去に滞納や虚偽申告している場合は、審査ではマイナス要因になります。よく「ブラックリスト」と言いますが、実際にリストが存在するわけではありません。
信用情報には金融サービスの利用履歴が記載されているため、どのような履歴が残っているかが重要です。
例えば、1回支払期日を忘れて1週間支払いが遅れた場合、記録には残りますが、直ちに審査落ちの原因になるとは言えません。その記録を見て判断するのはカードローン会社です。少額であっても頻繁に滞納していたり、滞納が長引いていたりするケースなどは、審査にはかなり不利になるでしょう。
本人確認書類の記載事項が違う、在籍確認が取れない

申告内容と本人確認書類の整合性が取れない場合、本審査落ちするケースがありますが、このケースはまれでしょう。引っ越しをして住所変更手続きをしていないことはありがちです。事前に住所変更の手続きを済ませておくか、追加書類でカバーしましょう。
在籍確認が取れないケースも本審査落ちの原因になります。これも勤務先を偽って申告しない限りは起こりえないでしょう。ただし、確認が取れるまで審査がストップしてしまうため、時間がかかってしまうことがあります。
収入証明書類の収入金額と申告額が大きく違う
年収は審査の重要な要素です。その金額を偽った場合は、当然ながら本審査で落とされます。細かい数字まで正確でないといけないわけではありません。しかし、明らかにサバを読んだと判断されると虚偽申告とみなされるため、注意してください。
結局のところ、本審査の目的は仮審査の情報が正確なものかどうか確認するという点に集約されます。そのため、虚偽申告があった場合は本審査で落とされることになります。嘘をついてまでよく見せようとするのは、結果的に自分の首を絞めることになります。はじめから正確な情報で勝負するようにしましょう。
審査を通過するコツ
それでは、審査を通過するためのコツはあるのでしょうか。以下では、ポイントとなる部分を取り上げてみましょう。
事前準備が大事

申し込み前に準備をすることが重要です。審査に必要な事項をすぐ回答できるようにしておく、運転免許証の住所を現住所に変更しておくなど準備をしておきましょう。
当たり前のことではありますが、当たり前の準備ができていない方が多いのも事実。決して難しいことではないため、まずはしっかりと足元を固めましょう。
借り入れを整理しておこう
すでに他社で借り入れがある場合は、借入残高を減らしておくことで限度額が増やせる可能性があります。とはいえ、減らせる余裕があったら新たなカードローンの申し込みなんかしない、という状況の方もいるでしょう。そんな場合でも、借入先の数を減らすだけでも印象は変わります。3~4社以上から借りている方は、できるだけ借入先を減らすように工夫してみましょう。
一度に複数社に申し込みしない
審査の際にカードローン会社が信用情報を照会した記録もまた、信用情報に残ります。同時期に複数のカードローン会社が信用情報を確認していると、急に複数社から借りなければならない程お金に困っているのか、と判断されてしまいます。それだけでマイナス要素になってしまうため、特に理由のない場合は、1社ずつ申し込みするようにしましょう。
おわりに
今回は、カードローンを利用するにあたり、審査内容や気をつけたいこと、審査を通過するコツなど、カードローンの仮審査と本審査について詳しくご紹介しました。
審査においてはこれをしておけば必ず通る、というような裏技のようなものはありません。大切なのはご自身の情報を正確に申告することです。そしてそのためには自分自身で自分の情報を把握することが重要です。
「審査を通過するコツ」でも触れましたが、事前にきちんと準備をしておくことで、自分の情報や状況がよりクリアに見えてきます。また、借り入れを整理することができれば、返済が楽になるかもしれません。カードローンの審査に通ることそのものが目的ではなく、カードローンを利用することで家計を立て直すことが最終的な目的のはず。そのためにも、やみくもに申し込みをするのではなく、明確なプランを持って申し込みするようにしましょう。

CFP®・1級ファイナンシャル・プランニング技能士/公認不動産コンサルティングマスター/宅地建物取引士/マンション管理士/ 住宅ローンアドバイザー/賃貸不動産経営管理士 他
日本FP協会主催「くらしとお金のFP相談室」で平成29年度相談員担当
大手賃貸仲介業者に就職し、新人賞獲得。店長職を経験後、売買仲介業者として独立。不動産業を営む傍ら、ファイナンシャルプランナーとしても活動中。
住宅の取得やそれに付随するライフプランニングの設計、資産の組み換え、不動産投資、相続対策などに関しての相談業務を行っている。
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