ペットローンとは?審査に落ちたらどうすればいい?
ペットローンはどんなローン?審査に落ちたときの対処法は?
一般社団法人ペットフード協会「平成29年(2017年)全国犬猫飼育実態調査」によれば、2017年10月現在、全国の犬の飼育頭数は約8,920千頭、猫の飼育頭数は約9,526千頭となっています。この数だけ見ても、ペットの数がいかに多いかがわかります。
このようにペットを飼うことは今や当たり前となっていますが、血統の良い動物を飼おうと思った場合、購入費用は結構かかるもの。そこで今回は、お金がなくてペットが飼えない、予算が足りないという皆さんへ、ペットローンを利用する方法をご紹介しましょう。
ペットローンをうまく利用することで、欲しかったペットを手に入れることができるかもしれません。一体、ペットローンとはどのようなものなのでしょうか。また、仮にローンの審査に落ちた場合にはどう対処すれば良いのでしょうか。
ペットローンとは?
ペットローンとは、犬や猫などのペットを購入する際の費用を分割して支払えるローンを指します。
どのような種類のペットを購入するかによって、購入金額は大きく異なります。例えば、柴犬であれば5~20万円程度、ロシアンブルー(猫)で10万円程度となっており、スコティッシュ・フォールド(猫)は8~35万円と高額です。毛色が良い、血統が良いといった場合にはさらに値段が上がることも想定されます。なかなか勇気のいる金額ともいえ、ペットショップに行っても気が引ける方もいることでしょう。
こうしたときにローンが利用できれば、より身近にペットの購入が可能となります。
ローンを使えばまとまったお金がなくても大丈夫
ペットローンを利用することができれば、まとまったお金がなくてもペットを購入できます。どうしても欲しいペットがいる場合には、ローンを利用することも考えてみましょう。月1万円といった額から返済していくことも可能ですので、お財布の中身と相談しながら、返済計画を立てることも可能です。
治療費やトリミング代などでも利用可能
それでは、ペットローンはどのような費用をまかなうことができるのでしょうか。実はペットに関連するものであれば、原則としてローンを利用できます。つまり、ペット購入費用の他、入院・手術・通院費用などの治療費にも利用できます。また、トリミング代など日常でかかる費用にも利用できます。そのため、購入時だけではなく、ペットにかかる費用の支払いに困った場合などにも検討できます。
ペットローンはどこで申し込めるの?
こうしたペットローンですが、どこで申し込むことができるのでしょうか。ペットローンは、銀行、ペットショップで申し込むことが可能です。
このうち、銀行によるペットローンは他のペットローンと比べて低金利なので、返済費用を抑えたい方には向いています。ホームページから申し込むことができる場合もありますので、金利を抑えながら欲しいペットを購入したい場合には、銀行のペットローンを検討されると良いでしょう。
なお、ペットローンを取り扱う銀行は、スルガ銀行やイオン銀行であり、取り扱う銀行数自体が少ないことから、お近くの金融機関に取り扱いがない場合には、インターネット経由で申し込みを考えてみましょう。
この他、ペットショップによっては、ショッピングローンという形で申し込むことができる場合があります。例えば、ペットの専門店コジマでは、ショッピングローンを利用してペットを購入することができます。これは、ショッピングローン会社を通して分割払いでペットを購入する仕組みです。ペットショップによっては取り扱いがあるかもしれませんので、一度お店に聞いてみると良いでしょう。
ペットローンの審査は厳しいってホント?
ここで気になるのが、ペットローンは誰でも借りることができるのかという点。実はペットローンの審査はフリーローンに比べると厳しいことで知られています。それは一体なぜでしょうか。
低金利なため審査は厳しめ
既にご説明したように、銀行のペットローンは目的が決まっていることもあり、カードローンなどと比べると低金利です。例えば、スルガ銀行のペットローンの場合、2018年7月30日現在で、最高限度額800万円、金利が年2.5~7.5%、最長120回払いまで可能ということもあり、返済条件は借り手にとって魅力的である反面、カードローンなどと比べると審査は厳しめとなっています。
スルガ銀行の場合、申し込み条件は(1)年齢が20歳以上65歳未満の方、(2)完済時の年齢が70歳以下の方、(3)安定した収入のある方、となっており、この条件に該当しなければペットローンの審査に通らない可能性があります。
イオン銀行のペットローンでは、2018年10月1日現在で、金利が年3.8~8.8%、借入金額は30万円~700万円、借入期間が1年~8年となっています。
申し込み条件は、(1)契約時の年齢が20歳以上60歳未満であること、(2)イオン銀行の普通預金口座があること、(3)安定かつ継続した収入があること、(4)日本国内居住者または永住権のある外国籍の方、となっています。
イオン銀行の場合には、契約1件につき手数料が2,700円(税込)かかりますので、その点も知っておきましょう。なお、スルガ銀行と同様、ペットローンは、ペットの購入費用の他、トリミング費用や医療費にも利用できます。
審査に通過しにくい人の特徴
銀行等の基準によっても異なりますが、審査に通過しにくい人の特徴はどんなことがいえるでしょうか。まず、スルガ銀行の申し込み条件からも想定できるように、安定した収入がない場合には審査が通りにくいといえます。例えば、毎月の収入に大きな変動があるといった方は不利といえます。これは自営業者で収入が不安定といった場合が該当します。
また、雇用形態がアルバイトやパートなどの非正規雇用者の場合も、必ずしも安定した収入を得ているとは見なされない恐れがありますので注意が必要です。収入はあるものの、低収入であるといった場合も審査が厳しくなるか、融資額自体が低くなる可能性があります。
そして、正社員として就業しているものの、勤務期間が1カ月など極端に短いケースも要注意です。継続して働いているかどうかは、審査の重要ポイントとなる可能性が高く、短期間の就業では審査が通らないといったことは十分想定されます。
この他、過去の返済状況などもチェックされますので、延滞した経験がある方なども審査を通過することが難しいかもしれません。クレジットカードの支払いや携帯料金の支払いが滞っていないかどうか、税金の滞納などがないか確認してみましょう。複数のローン会社等から既に借り入れを行っている場合も審査が厳しくなるといえます。
銀行の審査は、カードローンなどと比べると時間がかかる場合があります。まだ審査が通らないのか、とやきもきすることもあるかもしれませんが、そこはじっと我慢するしかありません。
審査に落ちた場合は一定期間再審査が受けられない
なお、審査に落ちた場合には、同じ銀行等に審査をお願いしても一定期間は受け付けてもらえません。審査に落ちたからといって違う金融機関など何社も審査の申し込みを行うとかえってマイナスとなり、借り入れがより難しくなることも想定されます。
急ぎでなければ、ご自身にとって借り入れができる体制を整えていくことが懸命といえますが、待っていたら欲しかったペットが他の人に買われてしまった、ということもあるかもしれません。そうした場合には、どのように対応していくことが望ましいといえるのでしょうか。
ペットローンの審査に落ちたらどうすればいい?
仮にペットローンの審査に落ちた場合、そこで諦めるのはまだ早いといえます。あくまでペットローンの審査が通らなかったのであって、他のローンを利用して対応するといった方法を考えることができます。その方法として、フリーローンやカードローンを活用することを検討してみましょう。
フリーローンを利用する
1つ目の方法として、フリーローンを利用する方法があります。フリーローンとは、目的を問わないローンで、主に銀行が取り扱っています。ただし、キャッシングやカードローンとは異なり、追加で自由にお金を借りたりすることはできません。借りるときに金額を決めてお金を借ります。
そのため、追加でお金を借りたい場合には、再度申請を行う必要があります。フリーローンでは、目的は問わないものの、事業や投機といった資金には利用できないことが多いですが、ペットを購入することには制限はかかりませんので、ペットローンの審査に落ちた場合でもフリーローンで購入することは可能です。
フリーローンは多くの金融機関で利用できます。なお、大手都市銀行のほうが地方銀行よりも金利が低いケースが多いようです。ただし、金利が低い分、前年度の税込年収が200万円以上といった条件を満たす必要があります。また、大手都市銀行の場合、変動金利で借りる場合と固定金利で借りる場合があります。今後の金利見通しを考慮しつつ、金利が上昇傾向にあるときには固定金利で借り、利息を固定することも検討してみましょう。
地方銀行のフリーローンでは、基本的に営業地域内に居住しているか勤務先があることが前提となります。金利は金融機関によっても異なりますが、最大で14.5%前後としているケースが多く見られます。
金利が高い場合には、できるだけ早めに返済することも検討されると良いでしょう。フリーローンでは、有担保で借りる場合と無担保で借りる場合があります。有担保のほうが金利は下がる傾向にありますので、有担保も検討されると良いでしょう。
なお、金利がペットローンよりはやや高め、ただし場合によっては低くなる場合もあります。後述するカードローンに比べて金利が低い場合が多いでしょう。ただし、フリーローンは、カードローンに比べて審査時間がかかる場合が多いので、注意が必要です。急ぎの場合には、カードローンを利用することも選択肢に入れておきましょう。
カードローンを利用する
もう一つの方法は、カードローンの利用です。カードローンとは、必要なときに必要な金額を借りることのできるローンを指します。クレジットカードとは異なり、ショッピングの際に利用するものではなく、お金を借りてその後に買い物など使いたいときにそのお金を使う仕組みです。
クレジットカードのキャッシングと比較すると、カードローンは金利が低い場合が多く、利用できる限度額も数百万円など多いため、いざというときに利用すると良いでしょう。
限度額までであれば、いつでも追加でお金の引き出しが可能であるため、ペットを購入したときにカードローンを利用できる他、その後病気になり治療費がかかるといった不測の事態でも利用することができます。
今後のために備えておきたい場合には、フリーローンよりもカードローンの方が使い勝手が良いかもしれません。また、フリーローンよりも早く審査結果が出る場合が多いため、急ぎの場合にもカードローンの利用は向いています。
なお、注意点ですが、フリーローンでは借りたお金を返済していくだけとなるため、借入残高は毎月確実に減っていき、悩みの種は減ることになります。一方、カードローンでは限度額内であればいつでも借りることができるため、ついつい借りてしまってといつまでたっても返済が終わらないといった悩みを抱えることになる方もいます。そのため、しっかりとした資金計画を立てることがカードローンを利用する前提となります。
ペットローンの審査に落ちたらフリーローンやカードローンの利用も
今回は、ペットローンの内容と、ペットローンの審査に落ちた場合の対処法についてご紹介しました。ペットがどうしても飼いたいという方で、資金が不足する場合や借りることで資金不足に陥らないようにしたい方は、まずはペットローンを検討してみましょう。
ペットローンの審査に通らなかった場合には、フリーローンやカードローンの利用も選択肢の一つです。金利や審査時間、その後も利用する可能性があるかどうかをもとに、どちらが良いか検討していきましょう。
ただし、どれを利用するにしても、返済できることが前提です。本当に今後毎月返済可能なのかどうか、場合によっては一括返済を利用して金利を抑えるなど、効率の良い返済方法を選択することをおすすめします。

CFP(R)認定者
スキラージャパン株式会社取締役、伊藤亮太FP事務所代表
慶応義塾大学大学院商学研究科 経営学・会計学専攻修了。学生時代にCFP®資格、DCアドバイザー資格取得。2007年11月スキラージャパン株式会社設立に参画。取締役に就任。またその後個人事務所として伊藤亮太FP事務所を立ち上げる。独立系FPとして、金融資産運用設計、ライフプランニング・リタイアメントプランニング・相続事業承継、保険見直し、金融機関等における講演など幅広く活動を展開、執筆業務も多岐にわたる。
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