一括払いだけじゃない!クレジットカードの支払い方法(回数)一覧
おすすめのクレジットカードの支払い方法は?回数がかさむと手数料は増える?
クレジットカードの支払い方法は、一括払いの他に、「2回払い」「分割払い」「リボ払い」などの支払い方法を選択することができます。
ただし、分割して支払う場合、単純に支払金額を分割して支払うというだけでなく、支払い方法によって仕組みそのものが異なるため、その内容をしっかりと理解しておく必要があります。
そこで今回は、クレジットカードの支払い方法についてご紹介します。
クレジットカードの支払い方法(回数)の種類
クレジットカード手数料を払いたくないため、翌月一括払いを利用されるという方も多いのではないでしょうか。翌月一括払い以外であっても手数料が発生しない支払い方法があります。この機会に支払い方法の種類とその特徴について理解を深めていただければと思います。
一括払い
一括払いはクレジットカード利用者の中で、一番多く利用されている支払い方法です。とはいえ、最近は若干一括払いも減少傾向にあるようです。割合的に言えば90%の方がこの一括払いを利用していると言われます。
一括払いの仕組みは、とても簡単。名前のとおり、クレジットカードで支払いした金額を翌月に全額支払いする方法です。
返済の先延ばしをするのではなく、1回で全額を支払うというのが一括払いです。
加えて一括払いは手数料が発生しないため、多くの方が一括払いを選択する理由につながっているのではないでしょうか。
一括払いで気を付けたいのが大きな買い物をしたときです。残高不足のため引き落としができなかった、ということがないように、大きな買い物をしたときには引き落とし口座の残高もきちんと確認しておくようにしましょう。
2回払い
最近増えている支払い方法ですが、2回払いまでは手数料がかからないというところが最大のポイントです。「翌月に全額引き落とされるのはつらい」という方は、2回に分けて引き落とし(支払い)を行う、この支払い方法を利用すると良いでしょう。
ただし、クレジットカードが使えるお店全てがこの2回払いを利用できるというわけではなく、ネット通販などではまだ使えないところが多いため、きちんと確認してから選択するようにしましょう。
3回払い以上の分割払い
3回以上に分けて支払う分割払いの場合、金利手数料が別途発生します。手数料は毎月の支払いに対してかかってくるため、最終的な支払金額が購入金額を上回り、余計な出費の発生につながります。これを許容できるのであれば分割払いを選択しても良いでしょう。
【分割払い(3回)の支払い例】
- 1月にクレジットカードで9万円の品物を購入。
- 2月に3万円+手数料を支払う。
- 3月に3万円+手数料を支払う。
- 4月に3万円+手数料を支払う。
リボ払い
リボ払いという名前は、皆さんもよく耳にしたことがあると思います。分割払いのように購入した商品金額を分割で支払うのではなく、毎月支払う金額を決めて支払う方法です。
【リボ払い(毎月の支払額を1万円に設定した場合)の支払い例】
- 1月にクレジットカードで9万円の品物を購入。毎月の支払額を1万円に設定。
- 2月に1万円+手数料を支払う。
- 3月に1万円+手数料を支払う。
- 10月まで1万円+手数料を支払う。
リボ払いは毎月の支払額を5,000円に設定することも可能です。その場合は1万円の商品を買っても、5万円の商品を買っても月々の支払いは5,000円+手数料で済むというわけです。
実は、ここにリボ払いの危険性が潜んでいます。
リボ払いにする場合、毎月の支払額をついつい低めに設定しがちです。そうすると返済が終わっていない金額に対して完済するまで手数料がかかることになり、なかなか返済が終わらないという事態を引き起こすことにもなりかねません。
したがって、リボ払いは極力使うのを避けた方が賢明と言えるでしょう。
ボーナス払い
ボーナス払いとは、読んで字のごとく夏および冬のボーナス時期に合わせて支払いを行う方法です。このボーナス払いには、手数料が発生しないというメリットがあります。
例えば、1月に購入した商品の支払いを8月に行うとすると、支払いを半年先まで延ばしてもらえるにもかかわらず、手数料が発生しないというのは大変魅力的なのではないでしょうか。
ボーナス払いを選択する際に気を付けなければならないのが、利用限度枠です。大きいお買い物をしてしまうと、ボーナス払いが完了するまで、その金額分の枠がふさがってしまいます。そのため、次に大きな買い物をしようとしても、ボーナス払いが終わるまでそのクレジットカードが利用できない可能性も出てきます。案外見落としがちな部分でもあるため、注意が必要です。
しかし、ボーナスが減額もしくはカットなどという事態になった場合、支払う金額をどこから捻出するかという問題も出てきます。いつ何が起こるか分からないこのご時世、別口座にある程度の余剰資金を確保しておくなど、そうなった場合の対処法も考えておく必要があるでしょう。
フレックス払い
なかなか聞き慣れない言葉ですが、フレックス払いという支払い方法もカード会社によっては存在します。フレックス払いとは、指定した金額以上を利用した場合はリボ払いになり、指定金額以下の場合は一括払いになる支払い方法です。
毎月、最低限の支払額が設定されていますが、お金に余裕のあるときは自由に繰り上げ返済や支払金額を決めることができる、というのがフレックス払いの最大の特徴です。
そのため、フレックス払いは「あるとき払い」とも言い換えることができます。お金があるときに全額支払えば良いという便利さはあるものの、逆に言えば、ないときは最低限の金額しか払わなくて良いという考えに陥りがちです。フレックス払いは、繰り越しを続ければリボ払いと同様に手数料がかかり、なかなか支払いが完了しないという事態を引き起こす可能性があります。
お金の管理が苦手な方は、先送りばかりしてしまいかねない危険性をはらんでいるので注意が必要です。
支払い方法(回数)の違いと金利について
支払い方法(回数)による手数料率について、オリコカードを例に見てみましょう。
【オリコカードの分割払い手数料一覧】
支払い回数 | 手数料率(%) | 100円あたりの手数料(円) |
---|---|---|
1回払い | 0 | 0 |
2回払い | 12.2 | 0 |
3回払い | 13.9 | 2.04 |
6回払い | 14.6 | 4.08 |
10回払い | 14.8 | 6.80 |
12回払い | 14.8 | 8.16 |
15回払い | 14.9 | 10.20 |
18回払い | 15.0 | 12.24 |
20回払い | 15.0 | 13.60 |
24回払い | 15.0 | 16.32 |
2回払いまでは手数料0%にもかかわらず、3回払いでいきなり12.2%になるのを見てビックリされる方もいると思います。ただし、この手数料率というのは1年間そのまま借り続けた場合の手数料です。3回目で支払いを完済させる場合は、そこまでの手数料は発生しません。つまり、3回や6回払いであれば、それほど手数料は気にしなくてもいい範囲に収まるということです。
【クレジットカードのリボ払い金利(実質年率)】
- 楽天カード:0%
- イオンカード:0%
- エポスカード:0%
- セゾンカード:52%(コースにより異なる)
- JCBカード:0%(カードの種類により異なる)
- ジャックスカード:0%
- ジャックス アールスタイルカード:0%
- 三井住友VISA エブリプラス:0%
このようにリボ払いの年率は多少のばらつきはあるものの、大抵は15%程度が相場です。分割払いに比べ、リボ払いの金利はかなり高めに設定されていることにお気づきになったと思います。
支払い方法(回数)を使い分けて賢く使おう!
クレジットカードの支払い方法にはさまざまな種類があります。
手数料を全く払いたくないという方は「一括払い」「2回払い」「ボーナス払い」を選択しましょう。さらに言えば、日々の生活費の出費によほどの影響がない限りは「分割払い」「リボ払い」を使わない方が賢明です。
手数料も微々たるものに感じるかもしれませんが、塵も積もれば山となるということわざ通り、最終的にかなりの手数料を支払ってしまうことになりかねません。特に「リボ払い」の場合は、利用残高全体に手数料がかかってくるため、最悪の場合は返済をいつまでも続ける返済地獄に陥ってしまう可能性があります。
そうならないためにも、それぞれの支払い方法の特徴をきちんと理解し、賢く支払っていくようにしましょう。
リボ払いの危険性
まず知っていただきたいことは、リボ払いは借金と同じということです。リボ払いには「手元にお金がなくても利用できる」「支払い管理が楽」「好きなときに繰り上げ返済ができる」というメリットがある反面、非常に危険な一面も持っているということを忘れてはいけません。
実際にリボ払いをシミュレーションして見てみましょう。
【JCBのリボ払い(2018年1月に10万円のお買い物をして元金の支払いを月々10,000円に固定(元金定額リボルビング方式)、実質年率15%として試算)】
支払い月 | 元金返済(円) | 手数料(円) | 支払総額(円) | 支払い後残高(円) |
---|---|---|---|---|
2月 | 10,000 | 1,068 | 11,068 | 90,000 |
3月 | 10,000 | 1,035 | 11,035 | 80,000 |
4月 | 10,000 | 1,019 | 11,019 | 70,000 |
5月 | 10,000 | 863 | 10,863 | 60,000 |
6月 | 10,000 | 764 | 10,764 | 50,000 |
7月 | 10,000 | 616 | 10,616 | 40,000 |
8月 | 10,000 | 509 | 10,509 | 30,000 |
9月 | 10,000 | 382 | 10,382 | 20,000 |
10月 | 10,000 | 246 | 10,246 | 10,000 |
11月 | 10,000 | 127 | 10,127 | 0 |
支払い元金(合計): | 100,000円 | |||
支払い手数料(合計): | 6,629円 | |||
支払合計金額: | 106,629円 |
シミュレーションを見ていただくと分かるように、支払い後の残高によって金利手数料が決まり、毎月の支払い元金である1万円と合わせて返済していくことになります。合計支払手数料6,629円はそれほど大きな額ではないように思えるかもしれませんが、この金額を完済するのは意外と大変です。
旅行費用や洋服代の支払いなどのため、返済期間中にクレジットカードを利用することもあるでしょう。利用金額が増えていくと、支払残高がなかなか減らずに金利手数料と支払い回数が増え、完済できなくなってしまう危険性があります。
リボ払いの利用がきっかけで借金地獄に陥ってしまう方も少なくありません。リボ払いの返済を終えていないうちは、クレジットカードの利用をできるだけ控えるようにしましょう。
リボ払いと分割払いはどっちがお得?
リボ払いにするか、分割払いにするかのどちらかを選べる場合、どちらがお得なのでしょうか。次の2つのパターンで見てみましょう。
1.毎月の支払額で比較した場合
支払額だけで比較するならば、「利用残高に関係なく一定である」リボ払いが良いでしょう。
リボ払いのメリットは、支払額が一定のため、お金の管理がしやすいということです。
2.手数料で比較した場合
リボ払いの手数料は、支払額に関係なく固定です。反対に分割払いの場合は「実質年率」という形で幅を持たせています。つまり、支払い回数が少なければ少ないほど、分割払いの手数料は安く済ませることができるのです。もし短期間で支払いを済ませることができるのであれば、迷わず分割払いを選択しましょう。
このようにリボ払いと分割払いには一長一短がありますが、分割払いの実質年率はリボ払いよりも低く設定されているため、一般的にはリボ払いよりも分割払いの方が得をするケースが多いでしょう。
ただし、返済途中に臨時収入が期待される場合においては、リボ払いで繰り上げ返済を行うことによって返済総額を少なく済ませることもできます。分割払いの場合は一部を繰り上げ返済に充てるのではなく、一括返済のみとしているクレジットカードカード会社が多いため、臨時収入が入ってくる時期と金額、それまでの支払い回数をきちんと確認しておく必要があります。
自分の収入の見通し、そして現在の返済額やそれにかかる手数料などから総合的に判断し、返済方法を決めていくようにしましょう。
クレジットカードの支払い方法(支払い回数)は身の丈に合わせて選択しよう
今回は、クレジットカードの支払い方法についてご紹介しました。
「ポイントが貯まる」「ショッピング保険が付いている」「銀行振り込みや代引き手数料がかからない」など、魅力の多いクレジットカードですが、自分に合った支払い方法を選ぶことで、より便利に使うことができます。どうしても購入したい商品があるというときは、一括払いができないからと購入をあきらめずに、他の支払い方法を検討してみましょう。
ただし、クレジットカードを利用しすぎて支払いが滞らないようにする必要があります。支払い方法についての基本的な知識を身に付け、しっかりとした返済計画を立てることが大切です。特にリボ払いと分割払いには注意し、毎月の自分の収入や手数料、支払い回数などに気を付けて支払い方法を決定し、賢く返済していくようにしましょう。
トータルマネーコンサルタント/CFP(R)認定者/第一級ファイナンシャルプラン二ング技能士
(資産設計提案業務)/DC(確定拠出年金)プランナー/住宅ローンアドバイザー/証券外務員
30歳を機に苦手だった経済分野を克服したいという思いから、ファイナンシャル・プランナーの勉強を始める。2006年11月 卓越した専門性が求められる世界共通水準のFP資格、CFP資格を取得すると同時に、国家資格であるファイナンシャル・プランニング技能士1級を取得。
主に個人を相手にお金に関する相談、及び提案設計業務を提供するとともに、資産運用講師なども手掛ける。
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