クレジットカードの暗証番号を忘れたらどうする?確認・変更方法をご紹介

クレジットカードの暗証番号を忘れたらどうする?確認・変更方法をご紹介

クレジットカードの暗証番号の確認・変更方法

クレジットカード暗証番号の確認・変更方法、忘れた場合の対処について

パソコンをご家族と共有している場合でも、個人のプライバシーに配慮して個々に暗証番号(パスワード)を設定していることが多いでしょう。キャッシュカードやクレジットカードも暗証番号を設定しますが、暗証番号を知られて悪用された場合、その損害の及ぶ範囲が異なります。

キャッシュカードの場合は個人の貯蓄の範囲内に限られますが、クレジットカードの場合は利用限度額いっぱいまで使われる可能性があります。ショッピングやキャッシングで利用されるだけでなく、一括払いで請求されたらどうでしょう。

設定している暗証番号によっては、盗難保険の補償対象外となるケースがあるので、クレジットカードは暗証番号が重要です。推測されやすい暗証番号を設定しているときは、すぐに暗証番号を変更しなければなりません。

そこで今回は、クレジットカードの暗証番号を忘れたらどうすれば良いか、暗証番号の確認や変更方法、取り扱いの注意点についてご紹介します。

クレジットカードの暗証番号を忘れたらどうする?

クレジットカードの暗証番号を忘れたら

クレジットカードで支払いをする場合、お店の方にサインまたは暗証番号のどちらか、もしくは両方を求められます。もし暗証番号を忘れた場合でも、従来通り売上票へのサインで代用できることがほとんどですから、店員さんに「サインでお願いします」といえば対応してくれます

この他にも急にお金が必要になり、久しぶりにキャッシングをする場合に暗証番号を忘れてしまっているケースもあるでしょう。暗証番号を忘れていると借り入れができません。このケースでもすぐに暗証番号を確認できるのか、どんな手続きが必要なのかを見ていきましょう。

クレジットカードの暗証番号の確認・変更方法

クレジットカードの暗証番号の確認・変更方法

銀行のATMでおなじみのキャッシュカードの場合、ATMで暗証番号を変更することも可能です。ただし、クレジットカードの場合には取扱方法に違いがあります。

例えば、銀行系の、キャッシュカード兼用型のクレジットカードの場合、ATMでクレジットカードの暗証番号を変更することはできません。さらに、キャッシュカードと同じ番号をクレジットカードの暗証番号に使用することもできません。

暗証番号の確認や変更は、クレジットカードの裏面に記載されている専門部署で受け付けており、電話もしくはネットでの申し込みが可能です。

クレジットカードの暗証番号の確認方法

クレジットカードの暗証番号の確認方法

IC付きクレジットカードを加盟店(IC対応端末設置店)で利用する場合は、売上票へのサインに替えて、暗証番号の入力が必要となりますが、暗証番号を忘れた場合には、電話では直接教えてくれません。忘れた場合にはこのクレジットカードを(ただし、サインで対応可能なケースなどを除く)利用できないこともあります。

偽造防止とサイン不要が売りのIC付きクレジットカードは、暗証番号などの情報を暗号化して保存できる機能を持ち、ストライプ式のように、単純にスキミングによって偽造することができません。政府の後押しもあり、このタイプのクレジットカードは急速に普及しています。ただし、クレジットカード紛失時だけでなく、暗証番号の変更の際にも再発行の手続きが必要です。

それでは従来のストライプ式はどうかというと、やはりWeb受付は可能です。中にはすべてWebでの対応を実施しているクレジットカード会社もあります。通常はクレジットカード裏面記載の電話番号に連絡すると、本人確認後に暗証番号の郵送手続きをしてもらえます

クレジットカードの暗証番号の変更方法

ICチップ付きのクレジットカードの暗証番号の変更方法

ICチップ付きのクレジットカードの場合は、暗証番号の変更手続きにはカード再発行(1,000円程度の手数料)が必要となります。この場合、手元にある既存のクレジットカードは変更申請の申込書類を返送後は利用できず、自身で破棄しなければなりません。なお、暗証番号を忘れた場合も同様です。

従来のストライプ式の場合、Webで変更手続きを行うことができます。変更の場合は現在のクレジットカードの暗証番号が必要となりますので、手続き前に手元に準備しておきましょう。また、暗証番号を忘れた方の場合は、Web手続き後に郵送にて送付されます。クレジットカード会社によってはWeb手続きのみの対応もあります。

パソコンやスマートフォンが利用できない場合、カード裏面に記載の電話番号に連絡しましょう。電話での対応の場合は後日回答が郵送されて来ます。電話をする際は、本人確認のために生年月日・住所・氏名といった情報が必要になります。

クレジットカードの暗証番号を忘れないコツ

クレジットカードの暗証番号を忘れないコツ

物忘れが多い方でも、住所や電話番号であればなかなか忘れません。そこで、住所や電話番号を暗証番号に設定するという方法も考えられます。しかし、この場合はクレジットカードの紛失や盗難が起きても、不正使用の損害を補償されないケースに該当します。

忘れた場合は他の方法(売上票へのサイン)を申し出ることも可能ですが、駅窓口で特急列車の切符を購入する場合などでは、サインと暗証番号の両方を求められるケースもあります。それでは、どのようにすれば忘れにくく、他人に見破られない暗証番号を設定できるのでしょうか。

プライベートな数字を暗証番号に設定する

自分だけが知っているプライベートな数字は覚えやすく、バレにくいといえます。頻繁に暗証番号を変更される方であれば、「身長と体重」「ウエストと視力」などが向いています。また、宝くじで当たった数字などもハッピーで良いかもしれません。

しかし、彼女や彼氏の誕生日はバレるケースもあり、そのまま暗証番号に設定することはおすすめできません。大切な人の誕生日を暗証番号に設定したいときは、お互いが出会った月を設定するなど工夫しましょう。

日頃は使わない番号も暗証番号に利用できます。例えば会員番号が234番、入会が4月の場合は「4234」を暗証番号に設定するなど、特定の会員番号を部分利用する手があります。

ただし、そのままでも使用できる数字があります。それは、大好きなペットの誕生日や飼い始めた日などです。これらの情報を知っている人物は限られるため、暗証番号に設定しても良いでしょう。

1111や7777などの番号(いわゆるゾロ目)を暗証番号に設定することは危険です。このような番号を設定していて被害に遭っても、補償を受けられない可能性があります。ゾロ目の暗証番号を設定できないクレジットカードも少なくありません。

クレジットカードごとに数字のルールを決めておく

複数のクレジットカードや、カードローンにキャッシュカードまで、数多くのカードを保有している方の場合、暗証番号の管理が煩雑になります。以下で紹介する方法は、好きな数字を思い付きで決めるというものです。

特定の数字を覚えることが苦手な方は4桁のうち3桁がすべて同じで、1桁目もしくは4桁目にカード番号の先頭文字を使うなどです。ただし、このパターンを身近な人には教えないようにしましょう。

やはり、ご自身だけの大切な暗証番号です。特定の数字を覚えるのが苦にならない方は、例えばクレジットカードの申し込み日もしくは届いた日を暗証番号にされてはいかがでしょうか。

例えば、多くの銀行が発行している、キャッシュカードとクレジットカードが1枚になったキャッシュカード兼用型を利用している場合は、キャッシュカードには申し込み日や届いた日を和暦で、クレジットカードには西暦で暗証番号を設定します(例:申し込み日が2018年1月であれば、キャッシュカードは3001、クレジットカードは1801に設定)。

クレジットカードの暗証番号を取り扱う上での注意点

以下では、クレジットカードの暗証番号を取り扱う上での注意点をご紹介します。

クレジットカードが盗難された場合も想定して暗証番号を設定する

先ほど暗証番号の決め方について紹介しましたが、日頃よく使う番号をそのまま使用してはいけません。NGワードは、「生年月日」「自宅の住所番地」「電話番号」「勤務先の電話番号」「自動車のナンバー」などです。

このような番号を設定していると、不正使用された際に不正使用分を補償してもらえないケースがあります。なぜならクレジットカードと一緒にバッグや財布に入っていた運転免許証やメモ帳などから暗証番号が推測され、クレジットカードを不正利用されてしまうリスクが高いといえるからです。その他、郵便番号なども避けた方が無難でしょう。

クレジットカードが盗まれる主な状況としては、「飲食店」「スーパーの駐車場などでの車上荒らし」「電車などでの仮眠中」ですが、いずれも財布やバッグなどが狙われています。つまり、クレジットカードだけを狙うケースは限定されています。暗証番号を設定する際は、財布やバッグなどに日頃から入っているものから推定される数字は避けたほうが賢明です。

また、盗難に遭った場合には、クレジットカード会社だけでなく警察への届け出をすぐに行いましょう。ICチップ付きの銀行系カード(キャッシュカード兼用型)は、盗難に限らず暗証番号を変更するには再発行が必要となります。

不審な電話でクレジットカードの暗証番号を伝えない

不審な電話でクレジットカードの暗証番号を伝えない

クレジットカード会社や警察・弁護士などを装って、クレジットカード番号や暗証番号を聞き出そうとする不審な電話には注意してください。紛失に気付いた時点でクレジットカード会社に連絡しましょう。盗難の場合は警察にも連絡を入れますが、暗証番号を聞かれることはありません。また、暗証番号の入力を求める不審なメールも後を絶ちませんので注意が必要です。

不用意にクレジットカードの暗証番号をメモしない

暗証番号は人に見られてはいけません。暗証番号をクレジットカードそのものに記入することはNGです。また、預金通帳のように、いつも同じ場所に保管したり、持ち歩いたりしているものに記入することもNGです。メモする場合では、自分にしか解読できないようにメモするのであれば良いかも知れません。

離婚や別居時にクレジットカードの暗証番号を変更する

マンションのカギの付け替えやダイヤル変更と同様、クレジットカードの暗証番号も必要に応じて変更することが大切です。自分のクレジットカードの暗証番号を家族に知られている方は、別居や離婚の際は暗証番号を変更しましょう。

クレジットカードごとに暗証番号を変える

クレジットカードごとに暗証番号を変える

「ショッピング・キャッシング専用」「国内・海外旅行専用」「税金・公共料金などの引き落とし専用」のように用途別でカードを使い分けている方もいるでしょう。複数枚のクレジットカードを持つことで管理はやや面倒になりますが、1枚クレジットカードを忘れても他のクレジットカードで代用できます。

防犯上の理由から、同じ暗証番号を使い回すことは避けてください。もしすべてのクレジットカードに異なる暗証番号を設定すると覚えられないという場合は、利用している7枚のクレジットカードのうち、3枚は同じ暗証番号を設定し、残りの4枚はそれぞれ異なる暗証番号を設定するなど工夫しましょう。

定期的にクレジットカードの暗証番号を変更する

不正利用を防止するため、各金融機関は定期的な暗証番号の変更を推奨しています。暗証番号の変更は時間もかからないため、ぜひ定期的な変更をおすすめします。

ただし、ICチップ付きクレジットカードの場合、暗証番号を変更する際はクレジットカードの再発行となり、手数料が1,000円程度かかります。通常のクレジットカードとは異なり、暗証番号を頻繁に変更することは難しいでしょう。

そのため、頻繁に利用する「メインカード」と高い頻度では利用しない「サブカード」を決めておくことをおすすめします。例えば、オンラインショッピングをすることが多い方は、メインカードにネット専用カードを選んで自分の買い物用に使い、サブカードの1枚目は旅行や出張用、2枚目は家族への買い物用、3枚目は公共料金の支払い用に使うという方法が考えられます。

クレジットカードの暗証番号の取り扱い方には注意しよう

今回は、クレジットカードの暗証番号を忘れたらどうすれば良いか、暗証番号の確認や変更方法、取り扱いの注意点についてご紹介しました。

2020年を目前に控えている日本では、国内外に自国の安全性をアピールするため、経済産業省がICチップ搭載のクレジットカードの普及率を2020年までに100%に高めようとしています。

しかし、完全サインレスの時代が到来しても、暗証番号の設定が必要です。暗証番号が漏れたケースでの不正使用では、キャッシングなどのお金は盗難保険での補償がされません

今回の記事を参照して、他人には分からない暗証番号を設定したり、見られないように工夫したりしましょう。

木村 正人
木村 正人

ファイナンシャル・プランナ-、CFP®、GLGカウンシルメンバ-
FP1-オフイス21 代表(http://fp1-office21.com/)

ライフプラン&マネ-に関するコンサルティングから金融・財務など法人まで、コンサルティングを行う。全国信用組合月刊誌、みずほリサーチ&コンサルティング専門書、そのほか「一般・経営者」向けコラムなど原稿執筆実績あり。

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