海外旅行にクレジットカードは必須!使い方や注意点をご紹介
【必須】海外旅行にクレジットカードを持っていくときの使い方や注意点
初めての海外旅行も、「ツアーに同行してくれた添乗員に何でも相談できた」「現地のホテルに日本語が話せるコンシェルジュがいて、不自由なく過ごせた」という方は多いでしょう。しかし、添乗員も現地のコンシェルジュも、旅行者の小遣いまで工面してくれるものではありませんね。少額の現金と海外でも使えるクレジットカードを財布の中に入れておきましょう。
今回は、クレジットカードを海外で使う場合の使い方や注意点についてご紹介します。
海外旅行にクレジットカードは必須?
多額の現金を持ち出さないで済むクレジットカードは、海外旅行では必須です。クレジットカードを持つことは、このほかにも以下のようなメリットがあります。
現金の仮想化
海外に行く場合、日帰りというわけにはいきませんので、持って行くお金は小遣い程度では到底足りません。ある程度まとまった額ということであれば、税関をすんなり通るためにも、また海外での行動時の安全対策上も、クレジットカードは現金に替わる各国通貨として使える便利な道具になります。
身分証明書代わりになる
海外での身分証明書はもちろんパスポートですが、これに並ぶ身分証明となるのがクレジットカードだといえるでしょう。すでにパスポートやほとんどのクレジットカードにもICチップが埋め込まれていることから、将来はパスポートにクレジットカード機能が内蔵されるかもしれません。
実現されるようになれば、海外がより身近なものになり、日本がもっとグローバル化されるのではないでしょうか。
さて、入国してしまうとパスポートの出番はそう多くはありません。海外旅行で目的地の空港に着いて入国手続きが済んだら、多くの方がまず行うことはレンタカーの手配でしょう。その際、クレジットカードが身分証明になります。実はこのとき、パスポートだけを出しても何の役にも立ちません。少し長く滞在するときのコンドミニアム(日本でいうウィークリーマンション)の契約、短い滞在でのホテル代の支払いには、身分証明としてのクレジットカードが必須です。
傷害保険が付帯されている
クレジットカードの多くには、傷害保険(※1)が付帯されていることをご存知でしょうか。海外でも使える傷害保険付きのクレジットカードを持っていれば、現地でケガなどをした場合の治療を安心して受けることができるのです。
クレジットカードに与えられたランクや、同じランクのクレジットカードでもそれぞれ傷害保険の利用限度額は異なります。
1枚のクレジットカードでの傷害保険の限度額に不安があるときは、傷害保険付きの、異なるクレジットカードを2枚持って行きましょう。年会費無料のクレジットカードなら、維持費を増やすことなくメリットが2倍になります。
出発前に空港の海外旅行保険カウンターなどで購入できる保険会社の旅行保険と、補償対象の範囲・補償期間を比較して、クレジットカードの補償内容で良いと思えば、それだけで十分です。一般的にクレジットカードの場合、現地でのケガが補償対象です。
(※1)クレジットカード会社によっては、「海外旅行保険」と称していますが、死亡は補償範囲外なのでここでは「傷害保険」と呼びます。
ショッピング保険が付帯されている
ショッピング保険(※1)は、「盗難・紛失保険」(※2)とは違います。ショッピング保険も万が一の時、傷害保険と同様のメリットを享受できます。お気に入りのお土産が破損したり、盗難に遭ったりなどしてなくなってしまったら、旅行そのものがつまらなくなってしまいます。そのようなときも、ショッピング保険付きのクレジットカードで購入したものは、その限度内で補償されるのです。
ただし、食料品や美術品などのように返品ができないものは対象外ですし、明らかに購入者の不注意でお土産を忘れてきてしまった場合や、盗難に遭ったお土産そのものに思い入れがあった場合の思い入れまでは補償されません。しかし、このショッピング保険は、帰国後の破損や盗難も補償期間内であれば補償される点が優れています。これは、お土産をプレゼントした先での破損、盗難の場合も同様です。
(※1)クレジットカード会社によっては、「買い物保険」や「ショッピングガード保険」と称しています。
(※2)盗難・紛失保険は、クレジットカードそのものを盗まれたりなくしたりした際に適用される保険です。
快適な海外旅行を演出
空港ラウンジ
クレジットカードのランクがゴールドカード以上になると、空港の待合室(ラウンジ)が特別に用意されていることがあります。出発前や乗り継ぎに時間があるときなどに利用できますが、世界各地の空港ラウンジが利用できる「プライオリティ・パス」が付いているゴールドカードがおすすめです。
ラウンジの入口で航空券とゴールドカードを見せれば、本人はもちろん同伴者一人まで無料で利用ができるカードもあります。また、ラウンジでは、Wi-Fi環境が整っていてパソコンを開くこともできますし、お酒、ソフトドリンク、軽食が無料でいただけたり、マッサージルームが常設されていたりするところもあります。空港ラウンジを利用することで、VIP気分を味わえることでしょう。
マイレージ
航空会社を利用するたびにマイレージが加算されるクレジットカードなら、長い時間機内に座っていなければならない空の旅も苦になりません。何しろ座っているだけで加算されるのですから。個人のクレジットカードで航空券を買えば、海外出張のときに付くマイレージも、個人のマイレージとしてその後の個人旅行に使えます。
海外出張後の精算で航空券代も戻ってきますから、これはクレジットカードを使わない手はありません。海外旅行の後は、貯まったマイレージを使って国内旅行を楽しみましょう。
海外ホテルの優待・割引
海外のホテルでも優待あるいは割引関連のサービスを安心して受けられるクレジットカードは、ダイナースクラブカードとアメリカン・エキスプレスカードでしょう。特に、ダイナースクラブカードは、プラチナカード相当のステータスを持つ「ダイナースクラブプレミアムカード」に次ぐ、ゴールドカード相当のステータスを持ちます。
年会費は2万2,000円とアメリカン・エキスプレスゴールドカード(年会費2万9,000円)より安く、海外のホテルで多くの特典、優待を受けることができます。ホテルでの宿泊に、ある程度のセキュリティと清潔な部屋、おいしい食事を求める程度であれば、ダイナースクラブカードまではいらないかもしれません。
しかし、アジアやヨーロッパを中心とした多くのホテルでの客室のアップグレードや、ホテル内の施設等利用料金で優待を受けられるダイナースカードは、海外旅行に行かれることが多い方には是非すすめたいカードです。
一時的に増額することはできる?
通常は、クレジットカードを申し込むと、クレジットカード発行会社により、本人の「信用力」が調査され、カード発行の可否が決められます。そしてカードを発行する際は、プレミアムカード以上で利用限度額のないカードは別ですが、ショッピング枠での利用限度額およびショッピング枠内でのキャッシング枠の利用限度額が決められます。
クレジットカードの情報サイトを見ると、ショッピング枠の限度が50万円、キャッシング枠の限度が50万円などと書かれていますが、これは合計で100万円の利用限度額ではないので注意が必要です。あくまでもショッピング枠が50万円ならキャッシング枠は、50万円以内で決められ、それぞれの利用限度枠内での合計の限度額が50万円という意味です。
例えば、ショッピング枠の限度額が50万円、キャッシング枠の限度額が30万円だとすると、ショッピング枠で40万円を使っていたら、キャッシングは10万円までしかできません。
限度額決定後の増額
クレジットカードを申し込んだときに決定された利用限度額を、一時的にせよ増額するためには、増額希望を申し込んだ際に再び個人の信用力審査が行われます。この際の信用力審査では、そのカードの利用実績が問われることになります。すなわち、それまでの利用履歴で返済が予定通りに行われたか、増額の申し込み時点でリボ払いや分割払いの残額が多くないか、そのカードを発行してから増額を申し込んだときまでの期間が短すぎないかなどです。
一時的増額の期間は、2カ月から3カ月間ですが、一般的な海外旅行であれば十分な期間でしょう。クレジットカードを利用するときは、リボ払いや分割払い時に返済に遅延をきたさないなど、日頃のカード利用で信用力を落とさないようにし、海外旅行などで一時的に利用額が増えそうなときは、計画的にあらかじめ一時的増額の申し込みを行うようにしましょう。
海外でキャッシングする際の注意点
海外で現金は必要最小限だけ持つことはセキュリティ上の常識になっていますが、チップや交通機関の切符を買うときなどは小銭があると便利です。日本から持ち出した現地通貨がなくなってしまったら、クレジットカードでキャッシングということになります。よほどの僻地に行く冒険旅行でない限り、近くにATMがあるのでそこでキャッシングをしてください。
VisaやMastercardと提携しているカードなら使えます。日本語対応のATMがあれば良いのですが、そうでなくても英語対応のATMなら「withdrawal」という単語だけ覚えておきましょう。お金の「引き出し」という意味です。念のため、事前に日本語の通じるクレジットカード会社の緊急連絡先電話番号は確認しておきましょう。
海外での使い方と注意点
以下では、短期間の滞在を想定したクレジットカードの使い方と注意点をまとめます。
海外での使い方
海外でクレジットカードを使う主なシーンとしては、旅行の場合は、宿泊代、飛行機代、食費、お土産代が想像されるでしょう。このほか長期間の滞在では、ホテル代は馬鹿にならないためコンドミニアムを契約したり、買い物をしたり、ちょっとした病気での診察代の支払いなどに使うことになります。
海外に持って行くクレジットカードは、Visaの提携カードとMastercardの提携カードなどのように2枚が良いでしょう。1枚は常に財布に入れて持ち歩いて利用し、もう1枚はホテルのセキュリティボックスに預け、チェックアウトまでしまっておきましょう。
海外でクレジットカードを使う際の注意点
国内と同じですが、クレジットカードはむやみに手渡さないことです。高級レストランでの会計時、テーブル席に座ったまま、渡されたチェックシートにチップを含めた金額を記入し、クレジットカードをフォルダーに挟んでボーイに渡すということもあるでしょう。
この場合は、そのレストランの信用にかけて不正はないと信じることができますが、観光客相手の土産物屋のレジでクレジットカードを渡し、そのカードを店の奥の見えないところに持って行かれたときは、何をされるかわかりません。その場で決済を済ませるようにしてください。
紛失、盗難対策
紛失して出てこないカードや盗難にあって見つからないカードは、不正使用される危険性があるので、あらかじめ調べておいたカード会社の緊急連絡先に電話をし、すぐにそのカードの機能を止めましょう。また、盗難のときは、少しハードルが高いのですが現地警察に行って、盗難証明書(certificate of theft)を発行してもらいましょう。万が一、被害が出たときカード会社に補償してもらうとき役に立ちます。
為替リスク
海外でクレジットカードによる支払いをした場合、外貨で支払った代金を円に換算した金額がクレジットカード会社から利用者へ請求されます。このとき、為替レートに「海外取引関係事務処理経費」と呼ばれる手数料が加算され、クレジットカード会社と利用者の間での換算レートになります。海外でのキャッシングの場合は、「海外取引関係事務処理経費」は加算されないので、金利がかさまないうちに、帰国後ただちに返済するようにしましょう。
クレジットカードは海外旅行でもステータスに
今回は、クレジットカードを海外で使う場合の使い方や注意点についてご紹介しました。
昨今ではクレジットカード機能をスマートフォンやタブレットに内蔵させて、会計時にワイヤレスで決済を済ませるという方法も普及してきています。このやり方なら目の前で決済が完了するのでクレジットカードを店の奥まで持って行かれるような不安はなくなります。
しかし、ワイヤレスは悪意で通信に割り込まれるなど、安全性についていささかの不安が指摘されているので、従来のカード方式とスマートフォン内蔵方式はそれぞれ一長一短があるようです。ただし、クレジットカードが持つ「ステータス」という付加価値は、スマートフォン内蔵型では代わり得ない魅力ではないでしょうか。

CFP(R)認定者/社会保険労務士/年金アドバイザー
アクシス社会保険労務士事務所代表
2014年8月CFP(R)認定、ファイナンシャルプランナーとしてお客様個人の資産状況分析、および資産形成・運用ノウハウのアドバイスならびにご提案を長期ライフプランとして提示。将来、老齢年金受給世代になったときに豊かに暮らせるライフプランの構築をターゲットに現役世代から見据えるライフストラテジーの確立を応援している。
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