クレジットカードのボーナス払いとは?取り扱い期間や手数料について
ボーナス払いの取り扱い期間や手数料って?ボーナス払いの基礎知識
洗濯機や冷蔵庫のように、単価が数十万円する高額な家電製品を購入する際は、ある程度まとまったお金を用意しなくてはなりません。
人によっては、お金を貯めてから計画的に買う方もいらっしゃれば、分割払いやリボ払いを利用して購入する方もいらっしゃると思います。中には、クレジットカードのボーナス払いを利用する方もいらっしゃるでしょう。
そこで今回は、クレジットカードのボーナス払いの仕組みや取り扱い期間、手数料や特徴などをご紹介します。
クレジットカードのボーナス払いとは?
ボーナス払いとはクレジットカードの支払い方法の1つで、支払日を夏または冬のボーナスが支給される時期に先延ばしできる決済方法のことです。
つまり、1月や2月にボーナス払いで購入した商品の支払代金を夏のボーナスが支給される8月に一括で支払うことができます。
場合によっては8カ月ほどの支払い猶予期間を作ることも可能です。
ボーナス払いの支払いのタイミングはいつ頃?
ボーナス払いといっても、利用者がボーナスを支給される月に合わせて支払いができる、というわけではありません。利用するクレジットカード会社が定めた支払日に支払う必要があります。
例えば夏のボーナス払いの支払日は、8月10日に、冬のボーナス払いの支払日は翌年の1月10日に設定されていることが一般的です。
ただし、クレジットカード会社によって支払日は異なるため、利用前にはクレジットカード会社に確認を取ったり、クレジットカード会社のサイトを確認したりすることをおすすめします。
他の支払い方法を後からボーナス払いに変更することはできる?
クレジットカードを利用して商品を購入するときに、1回払いや分割払い、リボ払いなどで支払うことを選択した場合には、後から支払い方法をボーナス払いに変更することは基本的にできません。
よく考えてからクレジットカードの支払い方法の選択をしましょう。
ボーナスがもらえない人はボーナス払いを利用できないの?
クレジットカードのボーナス払いは、基本的にクレジットカードの会員であれば、学生や主婦などの属性に関係なく利用できます。ボーナスをもらえない方はボーナス払いが利用できない、という決まりはありません。ボーナスがもらえるかもらえないかに関わらず、利用するクレジットカード会社がボーナス払いに対応していれば、利用可能枠内でボーナス払いができます。
クレジットカード会社からすれば、きちんと支払えるのであれば何も問題はないのです。
ボーナス払いの取り扱い期間と取り扱い不可期間
ボーナス払いには、クレジットカード会社ごとに夏のボーナス払いと冬のボーナス払いで、取り扱いができる期間とできない期間がそれぞれ定められています。
以下では、具体的な例をいくつかご紹介しましょう。
三井住友カード
夏のボーナス払いの取り扱い可能期間は12月16日から6月15日、冬のボーナス払いの取り扱い可能期間は7月16日から11月15日です。
ボーナス払いの取り扱い不可期間は、6月16日から7月15日、11月16日から12月15日の合計2カ月となります。
アメリカン・エキスプレス(アメックス)カード
夏のボーナス払いの取り扱い可能期間は12月16日から7月10日、冬のボーナス払いの取り扱い可能期間は7月16日から12月10日です。
ボーナス払いの取り扱い不可期間は、7月11日から7月15日と12月11日から12月15日となります。
三菱UFJニコスカード
夏のボーナス払いの取り扱い可能期間は、12月16日から6月15日、冬のボーナス払いの取り扱い可能期間は、7月16日から11月15日です。
ボーナス払いの取り扱い不可期間は、6月16日から7月15日、11月16日から12月15日となります。
JCBカード
夏のボーナス払いの取り扱い可能期間は、12月16日から6月15日、冬のボーナス払いの取り扱い可能期間は、7月16日から11月15日です。
ボーナス払いの取り扱い不可期間は、6月16日から7月15日、11月16日から12月15日となります。
セゾンカード
夏のボーナス払いの取り扱い可能期間は、12月16日から7月10日、冬のボーナス払いの取り扱い可能期間は、7月16日から12月10日です。
ボーナス払いの取り扱い不可期間は、7月11日から7月15日、12月11日から12月15日までの10日間となります。
このようにクレジットカード会社によって、取り扱い可能期間などが異なるため、利用する前にはよく確認しましょう。/p>
ボーナス払いのメリット
ボーナス払いの主なメリットは、支払いを最大で8カ月先程度まで先延ばしできることと、手続きに手数料がかからないこと。「欲しいものがあるけれど、今はお金がない…」という状況でも欲しいものが購入できます。
以下では、具体的な事例でメリットをご紹介します。
支払いの猶予期間が長い
具体例として、イオンカードのボーナス払いを挙げましょう。
イオンカードのボーナス払いでは、夏のボーナスの取り扱い可能期間は11月21日から6月20日です。一方で支払日は7月2日、8月2日、9月2日の中から自由に選択できます。
つまり、購入月によっては最長で9カ月と12日も支払いの先延ばしができるのです。
他のクレジットカード会社でも、7~8カ月程度の支払い猶予期間を設けています。支払いまでに余裕が欲しい方にはぴったりの支払い方法といえるでしょう。
ただし、ボーナス払いの取り扱い可能期間や支払日などは、それぞれのクレジットカード会社によって異なるため、よく確認してから利用してください。
分割払いやリボ払いに比べて手数料の負担が軽い
ボーナス払いの最大の特徴は、分割払いやリボ払いとは異なり、手数料が一切かからないところです。
例えば、家電の急な故障でどうしても買い替えないとならないのに、直近のクレジットカードの支払日にはとても支払えない……という場合もあるでしょう。
この際、やむを得ず3回の分割払いで購入すると、その分の手数料が発生してしまいます。リボ払いを選択した場合には、さらに負担が大きくなってしまうでしょう。
こんなときにはボーナス払いの出番です。ボーナス払いであれば手数料が発生せず、さらに支払日の延長ができます。
ちなみに、同じボーナス払いでも、ボーナス一括払いではなくボーナス2回払いの場合は金利手数料がかかります。しかし、通常の分割払いやリボ払いの手数料に比べるとかなり安いため、ボーナス2回払いも検討する価値はあるでしょう。
ボーナス払いのデメリット
支払いの猶予期間が長く、手数料の負担を少なくできるボーナス払いですが、デメリットはあるのでしょうか。
ここでは、ボーナス払いの2つのデメリットをご紹介します。
利用限度額を長期間圧迫する可能性がある
クレジットカードは、利用限度額という枠が利用者ごとに設定されています。
利用限度額とは、言葉の通り、利用者がクレジットカードで使用できる限度の金額です。
例えば、20万円の利用限度額のうち5万円分を使用すると、利用限度額が15万円に減ってしまいますが、翌月の支払日に5万円の支払いを行うと、利用限度枠は元の20万円に戻ります。つまり、利用限度額の中でやりくりをする必要があるということです。
もしボーナス一括払いで高額な商品を購入すると、次の支払日までその利用した分だけ利用限度額が減ったままになってしまいます。
先ほどの例で説明すると、もし15万円の商品を購入した場合は、利用限度額は5万円まで減ってしまうということです。ボーナス支払日まで5万円の枠内でしか買い物ができないため、クレジットカードの利用を控えなくてはなりません。
このように、クレジットカードの利用限度額を考えずに一度にたくさん買い物をしてしまうと、本当に必要になった急な出費に対応できなくなる可能性があります。
ボーナス一括払いまでの残りの期間が長い場合は、自分の利用限度額に注意して利用しましょう。
ボーナス払いを取り扱っていない店がある
これまでご紹介したように、ボーナス一括払いは大変便利な支払い方法ではありますが、クレジットカードの加盟店全てで利用できるわけではありません。
ボーナス一括払いが利用できるクレジットカードでも、ボーナス払いが利用できない店もあるのです。
それでは、どの店なら利用でき、どの店であれば利用できないのか、何か共通点はあるのでしょうか。
これは店によって対応はマチマチですので一律ではありません。しかし、一般的には、売り上げ規模の大きい店の場合は利用できるところが多いとされています。逆に売り上げ規模の小さい店の場合は利用できないところが多いようです。
ボーナス払いを取り扱っているか分からない場合には、「規模の大きい店ではないし、ボーナス払いは取り扱っていないだろうな」と最初からどちらか決めつけるのではなく、その店の店員に確認しましょう。これが一番確かな方法です。
ボーナス払いの注意点
クレジットカードでボーナス払いをする際には、いくつか注意した方が良い点があります。
以下では、ボーナス払いの注意点を5つご紹介します。
ボーナスカットになってしまった場合に支払いに困る
ボーナスをあてにして、ボーナス一括払いで買い物をしたのに、いざボーナス支給日になってみたら予想よりも大幅にボーナスが少なかったり、最悪出なかったりという可能性もあり得ます。
特に、中小零細企業ではボーナスが出ないリスクも高いため、ボーナスをあてにした高額な支払いはリスクが高くなってしまいがちです。もしものことも考えて、利用する金額には余裕を持たせましょう。 |
ボーナス払いの取り扱い期間外は使えない
手持ちのクレジットカードにおけるボーナス払いの取り扱い期間には注意が必要です。
上記にあるように、クレジットカード会社ごとに取り扱いができない期間もありますので、利用する前にはしっかり確認を取ることをおすすめします。
後からボーナス払いに変更することはほぼできない
クレジットカードでボーナス払いを利用する場合、利用する店舗で「ボーナス払いにします」などと必ず自己申告をする必要があります。
1回払いで決済をした場合、分割払いやリボ払いであれば後から変更できる可能性もありますが、ボーナス払いの場合は基本的に後から変更することはできません。よく考えてから支払い方法を申告しましょう。
海外ではボーナス払いはできない
ボーナス払いは日本国内の買い物でしか利用できないことを覚えておきましょう。
基本的に海外では、分割払いやボーナス一括払いという支払い方法はありません。1回払いか、リボ払いかの二者択一となっています。海外でクレジットカードを利用する際には、このことに注意して買い物しましょう。
利用限度額を超える金額の買い物はできない
一括払いや分割払い同様、利用限度額を超える金額のものをボーナス一括払いで購入することはできません。
利用限度額を超える場合や超えそうな場合には事前に利用限度額の上限を変更する必要があります。
利用限度額の上限を変更するためには、利用しているクレジットカード会社に電話をして審査を受けなければならないため注意しましょう。
高額な買い物であればクレジットカードのボーナス払いがおすすめ
今回は、クレジットカードのボーナス払いについて、仕組みや取り扱い期間、手数料やメリット・デメリットなどをご紹介しました。
ボーナス払いはクレジットカード会社ごとに取り扱い期間と支払日が決められているため、利用できない期間もあります。しかし、ボーナス一括払いは手数料が無料で、支払いを最大8カ月程度も先延ばしにすることができるという、大変お得で便利な支払い方法です。また、「ボーナス払い」という名前ではありますが、ボーナスをもらえない学生や主婦の方でも利用することができます。ただし、利用限度額を超える金額の買い物はできないため注意してください。
お金が手元や銀行口座にないときでも高額な買い物をできる、金欠時にはありがたい支払い方法ですが、支払日がくれば先延ばしにしていた分の金額をまとめて支払わなくてはなりません。
お金に余裕があるときは一括払いにし、すぐにお金が入る見込みがある場合は一定期間金利ゼロのカードローンを利用するなどして、賢くお金と付き合っていきましょう。

CFP/第一級ファイナンシャル・プランニング技能士/証券外務員1種/生命保険・損害保険募集人資格/日商簿記2級/日本FP協会 兵庫支部 運営選任委員/こうべ企業の窓口 イベント企画委員長/認定NPOはんしん高齢者暮らしの相談 正会員
大和証券(株)にて27年間に渡り延べ5,000件以上のお客様の資産運用や相続、事業承継についてのご相談を承る。お客様からのあらゆる相談に応じたいとの思いで独学にて勉強を続けた結果、2010年にCFP資格を取得。しかし、特定の金融機関に所属した立場での相談業務に限界を感じて2014年3月に大和証券(株)を退職する。
同年11月に中立の立場でお客様の思いを大事にする船津正明FP事務所を開設。 独立開業後は年間延べ300件以上に及ぶ個別相談を実践し、相談者のお金に関するお悩みを解決すべく尽力している。
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