5万円借りたい!いや3万円だけでもいい!そんなときの対処法
3万円~5万円を借りたいときの対処法
3万円~5万円程度の現金が必要になったとき、どのように現金を手に入れる方法があるでしょうか。3万円~5万円となると金額的にちょっとした身の回り品での現金化というのも難しく、親兄弟、友人から借りるにもためらう金額です。
そこで今回は、年代や性別あるいはどのような場面で3万円~5万円という金額の現金が必要になるのか、また、そんなときの対処法についてご紹介します。
5万円!いや3万円だけでも借りたい!
借金をしてでも現金を用意しなければならないケースは、大きく分けて2つあります。計画性を持って現金が必要な場合と、緊急避難的に今現金が必要というケースです。
また、いずれの場合も、その使い道が生活に潤いを与えるための資金である場合と、生活を破綻させないための必死の資金である場合が考えられます。
では、どのような場面で3万円~5万円が必要になるのか、いくつか取り上げてみましょう。
転職活動
終身雇用が崩れている昨今の雇用状況で、さまざまな理由で会社都合による退職、あるいはワンランク上のプロモーションの手段として転職を活用する自己都合退職することがあるでしょう。
転職の際は、次の就職先を決めてから退職手続きに進むことがリスク回避の最良の方法ということは分かっていても、そうはいかないケースもあるはずです。
この場合、退職から転職先が決まるまでの数カ月間あるいは1年近くに及ぶ転職活動中の生活費をどう工面すべきか、悩みに直面する可能性があります。預貯金の取り崩しや退職金では不足する生活費が、月3万円~5万円という場合があるでしょう。
つなぎの生活費
何かと出費がかさんでしまって、次の給与支給日まで生活資金が足りない、預貯金を頼ることができない場合も考えられます。この場合、自分の生活パターンを振り返って、なぜ不足してしまったのか、原因を突き止めることが今後のために必要です。ただ、現実問題として、あと3万円~5万円足りないという場合もあるでしょう。
予測できない急な出費
毎月の生活については、あらかじめ分かっている収支の範囲内でバランスを取りながら進めていても、必要不可欠である急な出費もあるでしょう。
人付き合いを円滑に保つために必要な親戚、会社関係者へのお香典、お見舞金、送別会の参加費用や餞別(せんべつ)。
また、生活をしていくためのやむを得ない緊急の出費も考えられます。例えば台所やトイレの水回りの修理代やガス器具の修理代、場合によっては梅雨時の雨漏りの応急処置費用など。これらは、生活を滞らせないために後回しにできない費用なのでどうしても工面する必要のある出費として、ちょうど3万円~5万円不足するというところではないでしょうか。
生活に潤いを与える出費
独身女性に多いケースとして、生活の破綻回避というマイナスイメージの資金調達ではなく、現状の生活にプラスアルファの潤いを与えるための出費があります。
最近では、「自分にご褒美」などと、出費がかさむ結果になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。これが、旅行で使った小遣いの補てんや、スマホの買い替えに必要な費用など、1回の出費で済むものなら良いのですが、毎月の出費があるエステティックの費用や、先を見ずに衝動的に始めた習い事の授業料など、毎月の収支バランスを欠くほどの継続的な出費は考え物です。
1回の出費の場合、3万円~5万円で生活に潤いを与えるということがあるかもしれません。
3万円~5万円だけ借りたいときの対処法
自分の人生設計を立てるときは、長期的な観点で、これから自分の身に起こるかもしれないリスクに対処するためのリスクマネジメントについてはだれでも考え、対処することでしょう。
その最たるものが預貯金や生命保険や損害保険への加入、子供の将来の学資調達用に行う明確な積立預金などです。また、自己資金に余裕があれば、投資に手を出すこともあるかもしれません。
ところがリスクマネジメントは、予測可能なリスクを回避するための対処法なので、「想定外」のリスクには必ずしも対処できないことがほとんどです。想定外のリスクが発生し自分への悪影響として顕在化したとき、冷静に根本的な対策を立て、実行できればそれに越したことはありません。
しかし、生活資金の破綻を回避するため、預貯金の取り崩し、保険や積立預金の一時解約などの方法を取ることもあるでしょう。あるいは将来につながる保険や積立預金には触らないで、生命保険会社からの借り入れや、預貯金の取り崩しとその先のキャッシングを考えるということもあるかもしれません。
以下では、緊急避難的に今必要な資金について、3万円だけ借りたい、あるいは3万~5万円の範囲で借りたい場合、それぞれの対処法を考えます。
生命保険の契約者貸し付け
あまり聞きなれない方法ですが、生命保険会社が扱う保険の種類、積み立て方法によっては、自分の積立額(正確にいうと解約返戻金)の範囲内で、お金が借りられる制度があります。
仕組み
仕組みについて生命保険を例にあげて説明すると、生命保険は、契約者の死亡というリスクに対し、契約した保険金を受け取るものですが、中には何らかの都合で途中解約をする場合もあるでしょう。そのとき、それまで積み立てた保険料の一部が、解約返戻金として戻ってくることがあります。
この解約返戻金は、あらかじめ月々の保険料の一部として積み立てたものなので、その積立額の範囲内であれば、希望によりお金を借りることができます。
生命保険の契約者貸し付けは、解約時に戻ってくるお金の一部を、必要なときに一時的に借りるというイメージです。この契約者貸し付けを利用しても、ルールに従って借りたお金と利息を戻せば、生命保険の内容に影響することはありません。
利用できる保険
この制度が利用できる、生命保険会社が扱う保険の種類は、解約返戻金がある積立型の保険である、終身保険、養老保険、個人年金保険、学資保険などがこれにあたります。
メリット
カードローン・キャッシングと比較して、生命保険の契約者貸し付けは金利(返済利率)が低いというメリットがあります。
返済利率は、平均で年率2%~6%です。金利の比較的低い銀行系のカードローン・キャッシングでも年率14%程度であるため、契約者貸し付けでは非常に低い金利でお金を借りられることが分かります。
また、契約者貸し付けは、クレジットカード・キャッシングやカードローン・キャッシングの利用時のように信用情報機関に記録が残るということもありません。さらに、もともと自分の積立金からの借り入れなので、申込時に個人審査がなく、最短当日中に自分の口座にお金が振り込まれます。
制限
仕組みからも分かる通り、自分のそれまでの積立額(解約返戻金)の範囲内での貸し出しになるため、契約して間もないころは借りられる金額がない、あるいは少額しか借りることができません。
返済方法
返済の方法は、元金と利息を一括で返済するのか分割で返済が可能なのかは、扱う生命保険会社によって異なるため、事前に確認しておきましょう。ただ、カードローン・キャッシングのように、「毎月何日に、いくら返済する」という決まりはないため、保険を解約するまでに完済すれば良いことになります。しかし、その間、返済が遅くなれば利子が増えるため、早く完済することに越したことはありません。
消費者金融での借り入れ
消費者金融は、金融機関の一種ですが、銀行がお金の貸し出しと預金サービスをしているのに対して消費者金融は、お金の貸し出しのみを商品としています。
仕組み
消費者金融を利用するときは、主にカードローン・キャッシング(※1)という方法で行います。利用者は、初めてのキャッシング時に消費者金融に申し込みをし、審査を経て、消費者金融が決める、キャッシングの限度額までのお金を借りることが可能です。そして、利用者は借りたお金(元本)の利子を含めて返済する必要があります。
(※1)カードローン・キャッシング:銀行、信販会社あるいは消費者金融が、キャッシング専用に発行したカードの利用限度額内で現金を借り入れることです。
利用条件
利用者が消費者金融に利用を申し込むと、利用者の「審査」が行われます。消費者金融の審査は、比較的簡単といわれていますが、利用者の返済能力(信用度)が問われます。
基本的な審査項目として、安定した収入があるか、住居など生活の基盤はどのようなものか、ローンなど借金額および返済状況はどうかなどが確認されます。
審査に通らないケースは、主にそれまでの他社からの借金に対する返済が滞ったことがあるなど、何らかのトラブルがあったと判断されたときです。
メリット
消費者金融からのキャッシングをする最大のメリットは、早ければその日のうちに目的の金額を手にすることができることです。数万円だけ借りたい場合には、返済計画を立て、返済の見込みをつけた上で、利用するには最適な方法でしょう。
制限
審査で利用者の返済能力が問われますが、消費者金融の場合、銀行カードローンとは異なる法律でキャッシングの上限額に制限が設けられています。
これを「総量規制」(※2)といい、新たにキャッシングをする消費者金融からの額とそれまでに他の金融機関からのキャッシングをしている場合は、その残金をあわせて制限額を決めます。
(※2)総量規制:貸金業法が適用される消費者金融からの借り入れを、利用者の収入の3分の1までと限度する規制のこと。
返済方法
申込時の審査で、キャッシングの上限額が決められることにより、その上限額をキャッシングしたときの金利と、上限額未満のキャッシングをしたときのそれぞれの金利があらかじめ決められています。利用者は、キャッシングにより借り入れた額(元本)と利子を返済する必要がありますが返済方法には、一括返済と毎月の返済額をあらかじめ決めておくリボルビング払いのいずれかがあります。
返済時の長期的な対応
数万円(3~5万円)とはいえ、毎回キャッシングを繰り返すと、返済が予定通りであっても、残金の累計が増えることになります。しかも、毎月のように何回も借りるとなると借り先の消費者金融を渡り歩く可能性もあります。
このような場合、何の手だてもせず同じことを繰り返しているのは賢い選択とはいえません。この繰り返しの先には、貸金業法による総量規制の壁、および年利18%という高金利の支払いが待ち構えています。では、どうすれば良いのでしょうか。
今、数万円(3~5万円)借りたいというニーズの対処法として、消費者金融を利用する選択は間違いではありません。しかし、その後の返金は、長期間を要すかもしれないわけですから、この時間を利用して、銀行のキャッシングが利用できるように銀行にローンの申し込みをしておきましょう。これは、消費者金融への返済額を銀行からのキャッシングで全額返済し、以降銀行への返済に切り替えるためで、「おまとめローン」と呼ばれている方法です。
銀行なので審査が比較的厳しい実情はありますが、この切り替えができれば金利が下がり、ばらばらだった返済日がまとまるため、返済が格段にしやすくなります。それと同時に、返済先が銀行という安心感にもつながります。
クレジットカードの副次効果
飲み会や食事会などでお金が必要となる場合、自分が幹事となり、お会計時に支払いを一手に引き受け、全額をクレジットカードで支払う方法もあります。そして参加者からは、飲食代として割り勘代金を徴収します。短期間のつなぎ資金としては、この方法で現金を手にするのも対処法の1つではないでしょうか。
おすすめしない対処法
数万円ではありますが、ことがお金に関することだけに、方法を1つ間違えるとそれまで築いてきた人間関係に修復不可能な傷をつけることになるかもしれません。
また、対処法によっては法律に違反する場合や、契約先から強制解約、一括返済請求など、最悪の場合、警察に被害届が出される事態にならないとも限りません。
質草を取り戻さない質屋の利用
おすすめしないと言い切っては、質屋さんに失礼かもしれません。あくまでも、質草を最初から取り戻す気がなく質屋さんを換金のためだけに利用するのは、査定額の関係で多少の不利があるかもしれないという程度のことです。
質草を取り戻すことを前提に、質屋さんを利用することはおすすめします。今必要な3万円なり5万円の査定をいただける品物を持ち込んで、借りた金額と利息は必ず期限までに返済し、預けた質草を必ず取り戻すなら10万円相当の質草を5万円と査定されても良いわけです。
しかし、質屋さんの場合、消費者金融ではないので貸金業法が適用されず、質屋営業法で出資法の特例金利日歩0.3%(年利109.5%)が特例で認められています。これは、引き取った質草を倉庫や蔵で安全に保管する必要があるなど質屋さん特有のリスクが大きいということにも関係しています。利子については、質屋さんによく確認しましょう。
金券ショップによる換金
クレジットカードで金券を買うことは禁止されています。禁止されているためできないことが建前ですが、たとえ可能でもやってはいけません。
そもそも、換金目的でクレジットカードを使い商品を購入することは規約で禁止されています。最悪の場合、クレジットカードの利用停止や一括返済を求められる可能性があります。
現金化できるからといって、換金目的でクレジットカードを使用することは避けましょう。
親兄弟、親友からの借金
親兄弟あるいは親友との少額の貸し借りは、むしろお互いに信頼感の裏付けがあるからできることであり、否定するものではありませんが、その額が3万円以上となると、話は違ってきます。借りる側に「必ず返す」という強い思いがあったとしても、金融機関からの借金とは違ってお金そのものだけではなく、それまでの貴重な人間関係も借金のカタにしなければならないリスクがあります。
多くの方は、「親兄弟あるいは親友から借金をするくらいなら金融機関から」という感覚を持っているかもしれません。金融機関などからお金を借りていると、「借りる」という行為そのものに慣れてしまうことがあります。もし借りる際には慎重に計画を立てた上で借りるようにし、可能であればその自然な感覚をなくさないよう心掛けましょう。
「闇金」は絶対ダメ
貸金業者は、利息制限法で規定されている上限金利、年利20%を超えた金利を設定できません。「闇金」が法外な金利を公表して利用者を募集するとは思えませんが、「闇金」業者が出資を持ちかけるときは、非常に腰が低く接してきます。
しかし、一度でも「闇金」で借金をしてしまうと高利のためにどうあがいても抜けられない返済地獄に陥ります。そのようなことにならないように、十分気をつけて、そのほかの方法でキャッシングを検討してください。
知識を身につけて自分にとって最良の方法で借りよう!
今回は、どのような場面で今すぐに3万円~5万円が必要になるのか、またその額を借りる対処法についてご紹介しました。
3万円~5万円という比較的少額ではあっても、親兄弟やまして他人から借りるにはためらう額ではあります。これまで見てきたように、契約者貸し付けが利用できる保険商品や消費者金融、あるいは長い返済期間を考えれば銀行ローンへの組み換えなどさまざまな対処法があります。その中で、金融機関、信用審査の時間、金利など、自分にとって最良の方法は何なのかを冷静に判断できる知識と見識を身につけるようにしましょう。

CFP(R)認定者/社会保険労務士/年金アドバイザー
アクシス社会保険労務士事務所代表
2014年8月CFP(R)認定、ファイナンシャルプランナーとしてお客様個人の資産状況分析、および資産形成・運用ノウハウのアドバイスならびにご提案を長期ライフプランとして提示。将来、老齢年金受給世代になったときに豊かに暮らせるライフプランの構築をターゲットに現役世代から見据えるライフストラテジーの確立を応援している。
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